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6.CO2 25%削減は待ったなし! 急がれる企業の組織作り
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経営改革に必要なファシリティ・マネジメント
6.CO2 25%削減は待ったなし! 急がれる企業の組織作り
■国際公約はFMに密接な関係あり
鳩山由紀夫首相は国連総会で、温室効果ガス削減目標について「1990年比で2020年までに25%削減することを目指す」と表明しました。これは国際公約として、今後、企業にも、家庭にもその実現のための具体策が求められることは確実です。
企業が取り組む具体策としては、メーカーでは省エネルギーをさらに進化させ、環境に最大限配慮した製品の技術革新を加速化する必要があります。またオフィスや工場での少エネルギー化、ゴミの分別徹底、ペーパーレスなどを徹底しなければなりません。
これまでやってきた以上の環境対策を全企業が早急に立ち上げていかなければ、2020年までの25%削減は容易なことではありません。
■「ピンチはチャンス」
1990年に電気使用量が100で現在150に増えているとすると、90年比25%削減は75に減らせということですから、今から半減しなければ達成できないことになります。実際はもっと増えているのが実態でしょう。
FM的観点で考えると、省エネ型の電気設備・機器へ総取替えだけでは足りないでしょうから、オフィス面積を半減することも考えなければいけません。
そのためには、働き方を変えて、オフィスに来なくても仕事ができるようにする。机も椅子も半分以下にして、面積縮小を大胆にやるなどの、ワークプレイス革命を同時に進める必要があります。これをチャンスととらえて、思い切った経営改革に取り組むことも重要です。
今後、環境省や経済産業省から矢継ぎ早の指示、勧告が出てくることは確かです。そのとき、それぞれの企業がこの国際公約の目標実現のために迅速に対応できるように体制を整えておく必要があります。
■EHSという考え方
このとき参考になるのは、EHSの考え方に沿った組織作りです。Environment(環境)、Health(健康)、Safety(安全)を統合的に考えようという20年前に米国を中心に始また組織の考え方です。
現在の企業はビジネス分野別の組織化が進んでいます。
エレクトロニクスを例にとると、テレビ事業部、エアコン事業部...と部門が分かれ、そこに開発、製造、マーケティング、経理、人事など運営に必要な組織が縦型でつながるという傾向があります。
これは同じグループで直接/間接の機能をまとめることが、決定、実行のスピードを速め、市場に優位性ある製品をいち早く出せるからです。
■製品環境技術は事業部門、インフラ環境はEHSで
製品化にあたっての環境技術問題は、ビジネス事業部門が担当します。
しかし、企業としては、全社共通で横串に見なければならない分野もあります。情報システム、税務、財務、総務、FMなどがそれにあたります。共通インフラといわれる機能は、ビジネス分野別に組織化することは現実的ではありません。
総務やFM関連で見ると、ビルの設備管理、災害対策、社員の健康管理などは一元的に指針を出し、それに基づいて対策、実行、管理します。
環境問題も同様で、電気、ガスなどのエネルギー対策、資源のリサイクル、リユース、ISO14000など全社としての取り組みはEnvironment(環境)として一元管理する必要があります。
■なぜHealthとSafetyが環境に関係あるの?
ビルの環境は社員のHealth(健康)に密接に関係あります。
室温や湿度の高低が風邪を引きやすくしたり、照明の明るさが目の疲れに影響を与えます。
Safety(安全)には災害対策もありますが、オフィスエルゴノミクスのように社員が健康的に働けるように配慮することも重要です。椅子や机、PCなど健康に影響を与えないような製品を選ぶことも、高さや画面角度の調節なども健康問題と直接的、間接的に関係があります。
このような背景から、EHSはひとつの組織で管理、運営することが効率的と考えられました。
日本では、ISOは環境部門、電気などの光熱機器の設備管理はFM、ゴミ分別は庶務、健康は人事部門、安全は総務とバラバラな組織に分かれているところが多いのではないでしょうか?
■進化した組織はワークプレイス・ソリューション
さらに進化した組織は、働く環境を総合的にマネージメントし、ベストなサービスを社員に提供することが、企業インフラの使命と定義し、EHSにCRE(企業不動産戦略)、FMの機能をドッキングさせた「ワークプレイス・サービス部門」や「ワークプレイス・ソリューション部門」などと呼ばれる組織論もあり、それを実践している企業もあります。
ワークプレイスは必ずしもオフィスだけではなく、IT機能を使うと「どこでもオフィス」、つまり「IT=オフィス」が実現し、ワークスタイルの変化につながることから、情報システム部門や人事部門も統合してしまう考えもあります。
いずれにしても、政府のCO2・25%削減は待ったなしでスタートしました。それに対応できる組織を整備することが、これからの企業の責任として急がれます。
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