コラム

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メンタルヘルス実践講座シーズン2
第7回 復職後のサポート

シーズン1では、復職の手順などをお話ししましたが、

今回は、実際に職場に戻った人を取り巻く状況や、
周囲の人が留意すべき事項についてです。
特に、復職者を迎える職場では混乱が起こりやすいので、
メンバーに対する説明会の行い方などにも触れていきます。


うつ病は、会社に出てきてすぐに元の状態で仕事ができる、ということはなく、
徐々に体と心を慣らしていかなければなりません。
皆さんに知っておいて頂きたいのは、
何カ月も会社を休むと、やはり体の方もナマっているということです。
毎朝決められた時間に起きて洗顔や着替えをし、
満員電車に揺られて会社までたどり着く、ということ自体
休職明けの体には相当きついものだということを理解してあげて下さい。

そのために、会社によっては、リワーク期間、試し出勤、リハビリ出社、など
ネーミングと処遇はさまざまですが、ある一定の慣らし期間を設けることが多いようです。

慣らし期間の人事的注意点は、
会社に来ることや、デスクの前に座っていること自体が
労働と捉えられかねず、無給の状態でそれを続けさせれば
万が一の事故(自殺や業務中、通勤中のケガなど)の場合、労災の対象にならず、
家族・遺族などと大トラブルになる可能性も孕んでいるということです。

できれば、時短に応じた時給計算において賃金を支給し、
労災保険の適用下においたほうが、企業のリスクは低減するでしょう。
判例によれば、無給状態は2~3週間が限度です。
また、無給扱いの期間は、民間の傷害保険を手配するなどの配慮が必要です。


さて、復職者を迎える職場では、どのような体制が必要でしょうか。
うつ病の大敵は、再発です。
再発させないような職場環境で、復職者を迎えましょう。


まず、1週間ほど前に上長がメンバーを集めて簡単な説明会を開きます。
その際、できるだけ産業医に同席してもらいましょう。
ドクターは、何といっても医療のプロです。
上長は仕事のプロです。その二人が、各方面からの説明をすれば
メンバーはより安心するでしょう。

ここでは、復職者がメンタル不調のため休職していたことを
メンバーが承知しているという前提です。
以下の内容に沿って説明会を進めるとよいでしょう。

<上長から>
 ・復職者が○月○日から職場に出てくること
 ・みんなで暖かく迎え、支えてあげてほしいこと
 ・復職者に担当してもらう作業内容の説明
 ・復職プランに従って働いてもらうこと 
 ・禁止事項(例:残業、出張、渉外活動、飲酒など)

<ドクターから>
 ・うつ病に関する復習(再発率の高さなど)
 ・復職者によくある傾向とその対応
 ・産業医が定期的に復職者と面談すること
 ・禁止事項(上長と同じ内容でOK。さらにドクターから言わせる)


これらの内容が、マニュアル化されているとベストです。
上長が変わっても、ドクターが変わっても、
我が社のやり方、というものを会社で持っておくべきでしょう。
上長とドクターが、事前にメンバーに説明することによって、
職場内に発生する無用な不安を取り除き、
また、不安や苛立ちによる、いじめや無関心を防止することができます。

マザー・テレサの言葉に
『愛情の反対語は憎しみではなく、無関心です』というのがありますが、
まさにその通り。
メンバー全員で、研修で勉強したうつ病に関して復習し、
みんなの協力で復職者の再発を防ぐ、という気持ちになってほしいと思います。

根岸 勢津子
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