コラム

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「障がい」があっても活き活きと働ける社会

先日、特別支援学校において
就労支援担当者や学校関係者を対象に
セミナーの講師をさせていただきました。
特別支援学校とは障がいのある人が、
幼稚園、小学校、中学校又は高等学校に準ずる教育を受け、
障がいによる学習上又は生活上の困難を克服し、自立を図ることを目的する学校です。

ノーマライゼーションの理念浸透や
「障害者雇用促進法」の改正(注1)が後押しとなり
障がいのある人の社会参加が進み、就職を希望する方々も年々増えてきています。

大企業を中心とした特例子会社の設立が進んだり、
コンプライアンス重視や企業イメージの確保などさまざまな理由から
障がい者雇用を積極的に行う企業も増えてきています。

平成23年6月1日現在、民間企業(労働者56人以上規模)の
雇用障がい者数は、36万6,199人で、
前年より4.8%増加、過去最高となっています。(注2)

そのいっぽうで、障がいの種類・特性によっては
なかなか就労の機会に恵まれなかったり
やっと見つかった職場で、非常に劣悪な労働条件
強いられている方々も数多くいらっしゃいます。

憲法25条1項によって、
「すべての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」
ことが保障され、それが働く上で非常に重要となる
「労働基準法」の1条1項に受け継がれて、
「労働条件は労働者が人たるに値する生活を営むための
必要を充たすべきものでなければならない。」と定められています。
労働条件とは賃金、労働時間、その他労働者の職場におけるすべての待遇をいいます。
この1条は労働基準法の精神であり、
労働基準法を解釈するにあたっては、
常に考慮されなければならないものです。
そして、障がいのある人も当然にこの法の適用を受け、
「搾取」などあってはならないことなのです。

また、今回のセミナーでは、非常に関心の高かった
「障害者虐待防止法」についてもお話しいたしました。
正式名称を「障害者の虐待の防止、障害者の養護者に対する
支援等に関する法律」
といいます。
2011年6月成立、施行は2012年10月です。
虐待は障がい者の尊厳を害し、自立及び社会参加にとって
虐待を防止することが極めて重要となります。
障がい者の権利利益の擁護を目的として制定されました。

この法律の一番の特徴は虐待する相手を特定し
その相手ごとに防止のスキームが具体的に定められていることと言われています。
また、虐待問題は、虐待者と被虐待者のみの関係にとどまらず
社会全体の問題とし、虐待を確認した全ての国民は通報の義務を負います。
国と地方公共団体は、障がい者虐待の防止、養護者への支援の義務などを負います。

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法が成立した背景には、障がい者虐待事件が後をたたないことがあります。
この法律の施行により周囲が敏感になったり、
「虐待は許せない」と厳しく言える環境になることが期待されています。

日本では約20人に1人が障がい者であるといわれてます。
障がいのあることが何ら特別なことでなく、
日常に溶け込んだそんな存在になるためには、
障がいのある人、ない人、どちらか一方が歩み寄るのではなく、
双方がともに歩み寄ることで成立するのだと思います。
そのためには、障がいのある人も自立した生活を送ることがとても重要となってきます。

障がいがあっても、それを打ち消す努力と熱意があれば
障がいのない人と同じ、もしくはそれ以上働くこともできます。
ある障がい者雇用に高い実績のある経営者の方にお聞きしたところ、
障がいがある人は、懸命に働き、モラルが高い場合が多く
その結果、非常に生産性が高いこともあるとのことです。
苦労をされている分「社員として育て甲斐がある」ともおっしゃっていました。

もっと、社会での理解が深まり、障がいのある人の雇用が
促進がされると良いのですが。。

次回は障がい者雇用の現状や仕組みについてお話しします。

注1 障害者の雇用の促進等に関する法律の一部を改正する法律
(平成17年法律第81号・平成20年法律第96号)

注2 平成23 年 障害者雇用状況の集計結果
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001vuj6-att/231125houkoku.pdf
平成22年7月の制度改正により、人数のカウント方法が変更。
前年との単純比較が出来ないため、昨年に合わせた修正値で雇用増加率を算出。

宮沢 佳子
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