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知って得する!印紙税講座 第10回:
5万円未満の領収書に収入印紙を貼らなくてもよくなります!

2013年04月11日

2013年度の税制改正法案が参議院で可決・成立しました。
この改正で、印紙税の「非課税範囲の拡大」と「軽減措置の延長と拡充」が行われることになりました!


(1)「領収証」等に係る印紙税の非課税範囲が拡大されます。

現在、「金銭又は有価証券の受取書」については、記載された受取金額が3万円未満のものが非課税となっていますが、平成26年4月1日以降に作成されるものについては、受取金額が5万円未満のものまでが非課税とされることになります。

実務では、3万円を少し超える領収書を発行することは結構多いのではないでしょうか。
たとえば4万円の領収書を発行するとき、2万円の領収書を2枚発行したりしている方はおられませんか?
でも平成26年4月1日以降は、そんなことをする必要は無いのです!

ただ、6万円の領収書を発行するとき、3万円の領収書を2枚発行する人は出てくるかもしれませんが...。(笑)


(2)「不動産譲渡契約書」及び「建設工事請負契約書」の印紙税の軽減措置が延長・拡充されます。

平成25年4月1日から平成26年3月31日までは、記載された契約金額が1千万円を超えるものに対して、10%〜25%の軽減があります。

平成26年4月1日から平成30年3月31日までは、もっと拡充されて記載された契約金額が10万円を超えるものに対して、20%〜50%の軽減があります。

まとめると以下のようになります。


【平成25年4月1日から平成26年3月31日までの間に作成される契約書の税率】
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【平成26年4月1日から平成30年3月31日までの間に作成される契約書の税率】
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【一言コラム:入社誓約書は課税文書なのか?】

この時期、皆様の会社にも新入社員の方が入社し、入社誓約書なるものにサインをすることがあるのではないでしょうか?

入社誓約書の中には、「会社の職務命令に従うこと」や「会社に損害を与えた場合は、本人および保証人がその責に任ずる」といった内容のことが書かれているかと思います。

ところで、印紙税の課税物件表の第13号文書には「債務の保証に関する契約書」というものがあるのですが、「会社に損害を与えた場合...」と書かれた入社誓約書は課税文書に該当し、印紙を貼らなければいけないのでしょうか?

正解は、課税文書には該当しないため、印紙を貼る必要はありません。

もし、自分が会社に対して損害を生じさせた場合にも迷惑をかけることがないよう、直接的にそれを補填するのであれば、それは「債務の保証に関する契約」ではなく「損害担保契約」になります。

「損害担保契約」に関しては、印紙税法基本通達別表1第13号文書1に「他人が受けた不測の損害を補てんする損害担保契約は、債務の保証に類似していますが、将来損害が発生した場合に主たる債務が存在しませんので、債務の保証には該当しません。」と書かれています。

また、保証人が誓約することについても、印紙税法基本通達別表1第13号文書3に、「主たる債務の契約書に債務保証契約の成立を証する文言等を併記した場合は、その主たる債務の契約書が他の課税文章に該当するかどうかにかかわらず、第13号文章としては課税されません。」と書かれています。

堀 龍市
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