シニア起業のポイント

シニア起業のポイント(第8回)起業の下準備 〜人に会う〜

銀座セカンドライフ株式会社  代表取締役 片桐 実央
最終更新日:
2014年01月28日

こんにちは。当社は50〜60代という、定年前後での起業をソフトとハードの両輪で支援している会社です。

ソフト面においては起業・経営の事務をサポートしているほか、さらには事業拡大の支援もしているため、毎月100名規模の起業家交流会『銀座アントレ交流会』を開催し、交流・マッチングを行っております。また、法律面、法令や官公庁への対応などを含む情報発信、経営のサポートもしています。

一方、ハード面においては、銀座と東京でレンタルオフィス『銀座アントレサロン』『東京アントレサロン』を4店舗運営し、現在約900社の起業家のみなさんに事務所としてご利用いただいています。

このコラムでは50〜60代の方を中心とした起業の現状や、起業をする上でのポイント、注意点などをご案内していきたいと思います。

前回は、起業の際のお金の話の中で「58歳で早期退職し、起業をした場合の収支計算」についてお話しいたしました。

今回は「起業の下準備として人に会う」についてお話しします。

プランを思いついたら、「人の意見をもらう」

私たちは普段いろいろな商品を見たり、サービスを受けたりしていますが、「ここをこうしたらもっと良くなるのに」「こんなものがあったら便利だな」と感じることはないでしょうか。

そのような思いはアイデアの種になります。 そして、そのアイデアを商品・サービスにできないか自分なりに考えて形が見えてきたら、まず人に会って意見を聞いてみましょう。 その時に、ご自分の描いているアイデアと、人が実際に求めているものとにギャップがあるかもしれません。ギャップがあったら、どんなものが求められているのかを聞き、それを基にマイナーチェンジをします。

起業するにあたっては、念入りに情報収集をした上で行動することが、何より失敗を減らすことにつながります。

だからこそ、何かプランを練ったら人に相談し、客観的な意見をもらうことが重要です。 そして、壁にあたったらマイナーチェンジを繰り返しブラッシュアップしていきます。

ブラッシュアップをする中で、上手くいきそうにないということであれば、改めてアイデアを探すことから始めればよいのです。

プランがなくても「人に会う」

一方、まだプランがない方、漠然としている方、何となく思い描けているが自信がないとお考えの方は、起業セミナーや交流会などに参加することをお勧めします。 そして、どのような人がどのような準備をされているのかを見てみてください。

起業に向けて資格を取得する人もいれば、人脈作りをしている方もいます。 起業に向けての活動をじかに見聞きすることによって、頭の中で考えている「起業」のイメージと現実との間にある違いを見つけ、ご自身が今後どのように準備をしたらいいかの参考にします。

そのためには、先輩起業家にどんな思いで起業をされたのか、どのように仕事をしているのかを聞いてみるのもよいでしょう。 また、起業家にはどのようなタイプがいるのか、自分自身は起業家タイプなのか、組織人タイプなのかを見極めることも大変重要です。 起業するということは、経営者になることを意味します。 ご自分のやりたいことをやって、自分で決めて自分で動くことになります。

中にはサラリーマンのほうが性に合う、組織の中にいたほうが能力を発揮できる、という組織人タイプの方もいます。

自分自身は起業家タイプなのか、組織人タイプなのかを見極めるということも必要になってきます。 そのためにも先輩起業家にどんな思いで起業をされたのか、どのように仕事をしているのかを聞いてみることは良い手段ではないでしょうか。 起業に関するご相談を受けていると、数年前から温めていたアイデアがじつは実現が難しかったと分かることがあります。

難易度の高い行政の許可が必要なアイデアであったり、多額の資金が必要であったりと理由はさまざまですが、「知らなかったがために実現が難しいアイデアをずっと追っていた」となってしまうと非常にもったいなく思います。 スムーズな起業を実現するためにも、起業の前段階は「まず動く」、そして「人に会い意見をもらうこと」が大切です。

続きは無料の会員登録後にお読みいただけます。

  • ・組織の強化・支援を推進する記事が読める
  • ・総務部門の実務に役立つ最新情報をメールでキャッチ
  • ・すぐに使える資料・書式をダウンロードして効率的に業務推進
  • ・ノウハウ習得・スキルアップが可能なeラーニングコンテンツの利用が可能に

※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。

著者プロフィール

katagiri_photo

銀座セカンドライフ株式会社  代表取締役
片桐 実央

略歴
1980年生、千葉県生まれ。
学習院大学法学部卒業後、花王株式会社 法務・コンプライアンス部門法務部に入社し、会社設立、契約書作成等、法律の専門家としてアドバイス。
その後、大和証券SMBC株式会社 引受審査部に入社し、IPO支援を経験した後、祖母の介護をきっかけに、一生を通じて生きがいを感じる充実した生活を実現するための支援がしたいと思い、2008年7月銀座セカンドライフ株式会社を設立、銀座総合行政書士事務所を開業し現在に至る。
年間の講演、セミナーは50回を超え、毎月150件の起業相談を受け、これまで5,000件を超える。また雑誌等での執筆も行っている。他方面で幅広く活躍中。

【銀座アントレ交流会】http://ginza-entre.com/
【銀座アントレサロン】http://entre-salon.com/
【銀座総合行政書士事務所】http://gyosei.tv/

関連記事

  • 「働きがいのある会社」トップ企業のハイブリッドワークの形 戦略総務を実現できるデバイスとは? PR
  • コスト削減だけじゃない! 働き方が変わり、コミュニケーションも生まれる「照明」のすごい効果 PR
  • 災害への備えは平時から。企業の防災担当者を強力にサポートする東京都のサービスとは PR

特別企画、サービス