プロが教える業務提携の契約交渉のノウハウ

プロが教える業務提携の契約交渉のノウハウ 第3回:コミュニケーションは何のため?

マスター行政書士事務所  行政書士 遠藤 祐二
最終更新日:
2014年11月18日

こんにちは!

業務提携契約専門の行政書士 遠藤です。

以前遠藤はマレーシアに住んでいたのですが、この国の最大の特徴は、

・マレーシア人

・中国人

・インド人

の3民族が暮らしていることです。 当然、各民族の宗教、生活、食べ物、顔かたちに至るまで全部違います。

そして多くの場合、他の民族のことが嫌い!! です。

マレーシア人は中国人のことを、「あの強欲張りのケチな中国人が・・・」 といい、 中国人はインド人のことを 「あのガサツで乱暴なインド人が・・・」 といい、 インド人はマレーシア人のことを 「あのお祈りばかりして全く働こうとしないマレーシア人が・・・」 といい、 お互い悪口を毎日言い合っています(苦笑)

でもこんなに仲が悪いのにもかかわらず、マレーシアではその歴史上、民族間の大規模な紛争が一度しか起きていないのです。これは他の国々では考えられないことです。

「なぜなんだろう?」

といつも遠藤は考えていたのですが、ある日、マレーシア人の友人にこんな質問を受けました。

友人:「Mr.Endo、コミュニケーションは何のために取るんだと思う?」

遠藤:「そりゃーお互いが分かり合うために取るんじゃない?」

友人:「Mr.Endo、だから君達日本人はダメなんだ! 分かり合おうなんて言うその裏には相手を自分の思い通りに支配してやろうっていう気持ちがあるのさ!」

遠藤:(むっとして)「じゃあ、何のため?」

友人:「いいかい。コミュニケーションは『あなたとわたしは違うんだ』ということに気づくために取るのさ。全てはそこからだ。」

と言われました。

相手の事は理解もできないしましてや好きにもなれない。

だけど「自分とは違う」というところから始めるから、「じゃあその違いを超えて一緒にやっていくためにはどうしたらよいだろう?」という知恵が生まれてくるということなんですね^^ これは、業務提携契約相手との関係性でも同じことが言えるように思います。

業務提携相手と別に親友でなくても良いのです。

更には人間的に大嫌いでも一向に構わないかもしれません。

逆に無理に仲良くしようと思って何かする方が逆効果のように思います。

ただ、

◆相手は自分と違うということを本当に理解している。

◆その上で、「違いを超えて一緒にやるためには?」を考えようとする意志がある。

それだけで十分、5年、10年、20年と継続する業務提携は成り立つような気がします。

むしろその方がなんかカッコイイ関係のように私は思います。

あなたはいかが思われますか?

今回も最後までお読み頂き本当にありがとうございました。

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著者プロフィール

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マスター行政書士事務所  行政書士
遠藤 祐二

経歴
【平成元年3月】
中央大学法学部法律学科卒業。
同年4月、NTT入社。
料金回収、システム販売営業を得て、マレーシアでのインテリジェント・ビルディングシステム構築プロジェクトに4年間従事。 現地での会社設立、契約交渉、各種事業ライセンス/政府優遇措置取得のためのマレーシア政府当局との交渉業務を一手に行う。
その後、上場企業3社の法務部において海外/国内の業務提携契約交渉、M&A、裁判対応などの業務を行う。

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