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社員と組織を生かす総務の技
【その5】集めた情報をどう生かすか?見える化と情報処理能力の鍛え方(1)わかりやすく伝える力

2018年05月07日

 こんにちは、組織改革コンサルタントの小松路世です。

 シリーズでお届けしている「社員と組織を生かす総務の技」、過去2回にわたって「情報キャッチ力のポイント」をお届けしましたが、今回から「集めた情報をどう生かすか?見える化と情報処理能力の鍛え方」をお届けします。

■これまでのおさらい:仕事を依頼する前に

 社内に知り合いや味方が増え、仕事ぶりでも信頼されるようになってきたら、ハードルの高い「ルーティンではなく、総務として初めて取り組むもの」「現場に新たに依頼する必要があるもの」や「自分が行ってみたいもの」も断然取り組みやすくなります。なぜなら、ある程度自分の人となりを知っていて、仕事の方向性を理解し共感してもらっている人からは、目的とゴールさえしっかり伝えられれば抵抗される・反対されることはまずないからです。

 もしこの信頼関係が構築できていなかったら、やりたいことは一緒でも、依頼した時点で抵抗され、説得や苦情対応に大幅な時間を割いてしまったり、最悪の場合、スタートすらできないことになりかねません。せっかくいいことを始めようと時間をかけ準備したにもかかわらず、こうした社内の抵抗勢力によって、途中で事務局の心が折れてしまう、というのはどの企業でも起こっているのではないでしょうか。そうならないためにも、ぜひ過去記事のおさらいをし、現場との信頼関係の築き方のポイントを押さえておきましょう。

■抵抗・誤解されないためには

 よく周りから抵抗に遭う・誤解される人の共通点、それは話し方や書き方の「わかりにくさ」ではないかと考えられます。特に、社員にメールや文書で依頼・周知する機会が多く、"現場社員が気持ちよく働ける土台を整える"ことがミッションの総務パーソンにとって、わかりにくさが一切ない、誰にでも伝わる文章を書くスキルを身に付け、鍛えることは必要不可欠です。

 読み手にストレスのない文章・資料とは、ぱっと見た瞬間に、何を伝えたい文章なのか、なぜするのか、読み手にどうしてほしいのかが、タイトルやリード文、サブタイトルなどである程度予測でき、全体の構成イメージをつかませてから、それぞれの詳細を読ませる・話す、という工夫がされています。

 新入社員研修では、上司への「報・連・相」の実践で必ず、「上司の大切な時間を奪わないために」「結論から話し、理由や背景の詳細はあとから伝える」と伝えていますが、こうした基礎を忘れている人は多く、実は「新入社員研修と同じ基礎の内容(伝え方)をもう一度ウチの中堅社員に教えてほしい」という企業も増えています。この「わかりやすく伝える能力を鍛える」ことは、無駄なイライラをなくし、上司部下の関係も良好にし、生産性向上やお客さまへの提案力向上につながる、といった効果も期待できます。

■情報処理能力の鍛え方

 「わかりやすく伝える力がある人」とは、つまり「情報処理能力が優れている人」。相手の話を聞きながら次の展開と結論を予測。ポイントを整理し、疑問があればあとから質問してみよう、うちの会社や担当ではここが生かせるな......と、話を聞きながら頭の中で考えられ、必要な情報をアウトプットできる力を持った人のことです。

 この能力を鍛えるのにいちばん手っ取り早い方法は、担当内の会議や社外のイベントの議事録・レポートを書き、参加していないメンバーにも共有することです。最初は時間がかかりますが、何度も書いているうちに、ポイントを押さえた文章を書くことができ、「こんなにイケている議事録を見たのは初めてだ」と感動されるまでにもなります。

 最近は効率化のために会議の議事録は取らず、ホワイトボードの写真を撮って保存するだけだったり、録音や自動音声入力機能を活用する企業も増えています。確かに効率的ですが、これではわかりやすく伝えるスキルは身に付かないため、もったいないと感じます。会議は能力を鍛える絶好の機会です。会議で経験を積み、議事録の達人クラスになれば、いつの間にか現場への周知文書やパワーポイント資料なども上達しているはずです。そして、伝える力の基礎を身に付けたら、次は周知するだけでなく、いかに共感してもらうかが大切になってきます。

 次回は「集めた情報をどう生かすか?見える化と情報処理能力の鍛え方(2)現場社員の巻き込み方」をお届けします。

小松 路世
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