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においマネジメント【その1】異動に負けないメンタル作り

2019年04月24日

 4月、そして7月、9月には、多くの会社で人事異動があります。希望の部署や役職へ異動できれば問題ありませんが、予期せぬ配置転換などによってストレスを抱える人も少なくありません。今回は、そのような異動のストレスを軽くする方法をご紹介します。

■異動はワークライフにおける大きなストレス

 異動は、ワークライフの中でも非常に大きなストレスとなり得るものです。上司・同僚・部下等との人間関係、単身赴任に伴う勤務環境の変化、家庭関係の変化、転勤による勤務環境の変化、昇任によって増大する責任など、ストレスのもととなるいくつもの要素を含んでいます。

 性格によっては、さらに負荷がかかるでしょう。「きちんとやらなきゃ」という完璧主義者、「周りに迷惑をかけてはいけない」という責任感の強いタイプ、周りに協力をお願いできない性格だったり、本音がいえない性格だったりする場合も、異動によって大きなストレスを抱えやすいといえます。

■状況を把握し、感情を方程式で分析してみる

 ストレスを感じた場合、まずその事象をメモにリストアップしてみましょう。次にリストアップしたストレスをどうすれば、解決、もしくは軽減できるか対策を考えてみます。この作業を通すことで、自分を俯瞰(ふかん)、状況を把握することができます。臨床心理士の関屋裕希さんによると、感情を方程式で分析してみることは、ストレスマネジメントに有効だそうです。

(例)
怒り=【大事なもの】×【傷つけられる】
悲しみ=【大事なもの】×【失う】
落ち込み=【過去の失敗】×【エネルギー切れ】
不安=【未来のこと】×【わからない】

 これらは人によって異なる場合があるので、自分なりに感情を因数分解してみましょう。

■自然のチカラ(アロマのチカラ)を借りる

 気持ちの落ち込みは、一時的なものであればいいのですが、問題はそれを持続的に毎日引きずってしまうことです。忙しかったらなおのことです。その結果、不眠や鬱(うつ)を引き起こすことも考えられます。

 気持ちが追いついてこないとき、時間がなかなか取れないときは、自然のチカラ=アロマセラピーの力を借りてみましょう。アロマセラピーは、植物から抽出した香り成分である精油(エッセンシャルオイル)を使って、心身の不調を穏やかに回復し、健康や美容に役立てていく自然療法です。太古の昔から私たちと共存してきた植物。その香りは、私たちの心や体にさまざまな効果をもたらします。

 五感の中で唯一、脳にダイレクトに伝わるのが「嗅覚」です。感情や本能をつかさどる「大脳辺縁系」に、香りは0.2秒で到達します。そして自律神経系をつかさどる「視床下部」にその情報が伝わり、体温や睡眠、ホルモンの分泌、免疫機能などのバランスを整えていくのです。

 静岡大学横越英彦教授が行った実験によれば、リモネンやシトラールなどの成分を多く含有するかんきつ系の精油は、ストレスを軽減、リラックス感を向上させ、疲労を低減させる効果があることが実証されています。リモネンには、精神を安定させる働きのあるセロトニン、恐怖や驚き、興奮などを感じさせるノルアドレナリン、喜びや快楽などを感じさせるドーパミンなど脳内神経伝達物質の放出を促進する作用があります(※)。

 アロマセラピーのやり方ですが、実践するのはとても簡単。レモン、グレープフルーツ、オレンジ、マンダリンなどの精油を、ハンカチやコットンなどに一滴垂らして、ストレスを感じたときに嗅いでみる。それだけです。いつでもどこでもできるやり方です。

 もし時間があるようだったら、休暇を自然に親しむ時間にしてみるのもよいでしょう。ドライブ、エコツアー、自然観察会、ハイキング、登山、キャンプ......、この時期は新緑が美しい季節です。青葉の香りで森林浴することもストレス低減に効果的です。香りで気分を変えて、新年度はイキイキと自信をもって臨みましょう!

※陽東 藍,横越英彦「食品成分と脳機能の研究動向」化学と生物?Vol.51, No.4(2013)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu/51/4/51_223/_pdf/-char/ja

青木 恵
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