総務辞典

メンタルヘルス

新型うつとは

新型うつは現代型うつ病とも呼ばれ、従来のうつ病とは異なる特徴を持っている。


従来型のうつ病は、性格が生まじめで責任感の強い人がかかりやすいとされる。きっかけとしては、仕事のノルマなどの悩みや、転職、転勤、昇進といった変化、また結婚や近親者の死といったストレスがきっかけとなる。個人差はあるが、休養や投薬などで回復がかなりの程度期待される。


これに対し、新型うつになりやすい性格は、自意識が強く、漠然とした万能感を持っているようなタイプ。また、子供っぽいところがあって、対人関係に敏感な人が多いようだ。症状としては従来型のうつ病のように強い自責感はなく、漠然とした抑うつ感、倦怠感、不全感が見られる。過食や過眠などの症状が見られることも多い。
そして、意欲の低下は、従来型のうつ病では全般的であるのに対し、新型うつ病の場合には部分的・選択的であるのが特徴だ。つまり自分の好きなことに対しては意欲があるため、職場で仕事をしているときにはうつ症状があるのに、退社後や休日にはごく普通である。 "うつ病で休職中なのに海外旅行に行っていた"というようなことも起きてくる。
他罰的で上司や同僚に攻撃的であることも多いので、対応に苦慮するケースが多い。このようなケースに対し、従来型のうつ病に対するような配慮を行うと、周囲が不公平感を抱き、職場全体のモチベーションを損ないかねないので注意が必要だ。
新型うつ病の社員に対しては、特別扱いをせずに、あくまで労務管理の枠内で対応すべきだろう。また、遅刻や欠勤が繰り返されたときの対応や、休職の最長期間などをあらかじめ就業規則等で定めておくことが重要だ。心の病として受容することは必要だが、一定の線引きを明確にしておきたい。



出展:『月刊総務』2011年5月号より

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