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  • 業務効率向上サービスと災害時のリスク管理(サイボウズスタートアップス株式会社)(3/4)

編集部: 「安否確認サービス」について教えてください。

田里: 2011年東日本大震災が発生した当時、アクセス状況を分析したところ、サイボウズ社のグループウェア「サイボウズOffice」や「サイボウズガルーン」のツール内で連絡を取り合っている方が非常に多くいました。しかし社内にサーバーを置いているため、外部からアクセスができないという問題が起こったのです。そこで端末を選ばず外部からもアクセスできるツールを作ろう、というのが私たちの開発のはじまりです。

編集部: お客さまからは、どういった機能が好評なのでしょうか?

   

田里: 「必要なメンバー間で議論できる」点です。3.11のときは、電話や普通のメールだとつながらない、といったこと起きていました。それならばWeb上で限定された数人でグルーピングをして、そこでコミュニケーションが取れるという機能を「安全確認サービス」ではつけるようにしました。掲示板機能や一斉メール機能は他社のサービスにもありますが、こういった限定された空間は、他の安否確認システムにおいて見かけないので、お客さまから高い評価をいただいています。

編集部: 「安全確認サービス」は毎日使うシステムではありません。いざというときに利用できるよう、どのような工夫をしているのでしょうか。

田里: 社内への啓蒙は各企業さまにお任せしていますが、「入社したらまず登録しましょう」といった案内をしたり、毎月1000人を超えるユーザーに一斉メールを送って訓練をしている企業さまもいらっしゃいます。

編集部: 地震以外でもお問い合わせがくることはありますか?

田里: このところ大雪や台風で電車が遅延することもたびたび起こっています。「安全確認サービス」を導入するきっかけとして、雪を挙げるお客さまもいらっしゃいます。また、正社員の方だけではなく、アルバイトや協力会社の方も登録いただいているケースも。一般的に、人事の履歴書には電話番号を書いていても、その他のシステムに電話番号は反映されていないことが非常に多い。「今日何時ごろまで出社できますか?」という質問をつけると、だいたいその日に集まることができる人の人数が分かり業務量の予想ができるので、リスク回避にもなります。

編集部: 「安全確認サービス」はどういったお客さまがターゲットなのでしょうか?

田里: 私たちのお客さまの95%は総務人事の方です。リリース初期はIT系で、200から300人規模のお客さまが多かったですが、今は業種問わず、1000人を超える大企業でも使っていただいています。安価なので、気軽に検討・導入できるところが魅力だと思います。

編集部: 安価にできる秘訣とは?

田里: 他社はサーバーを自前で持っていますが、私たちはアマゾンのAWS(Amazon Web Service)を活用しています。AWSは普段は低価格契約でアクセスが集中したら自動的にサーバーを増やしていくという仕組みになっていて、サーバーにかかる設備投資負担を低く抑えることができるのです。また、有事に備えたバックアッププランも万全で、国内の災害時に万が一にもサービスを止めないようにメインのサーバーはシンガポールに置き、バックアップであるサブサーバーを日本と北米に置いています。

編集部: 有事に確実に機能すると?

田里: そうですね。もちろん、3.11の後、同等規模以上の災害が発生したわけではありませんので実証して見せることは不可能なのですが、システム構成や仕組みからいって確実に機能すると自信をもって提供しています。有事の際の安否確認サービスの円滑な運用においてもう一つ重要な要素はメール配信の仕組みです。単純に「一斉配信」をしてしまう他社のシステムでは、それこそサーバー負荷をいたずらにピークにもっていってしまうことになります。携帯電話通信会社によっては、この一斉配信を迷惑メールとしてブロックしてしまう恐れもあります。弊社はメール配信にも独自の技術を活用しており、この点でも確実性を担保しているといえます。


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