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事業継続計画(BCP)と防災計画の違い

2013年05月07日

■事業継続計画(BCP)と防災計画の違い

事業継続計画(BCP)は、あらゆるアクシデント(不測の事態や脅威)に備えて、重要かつ優先度の高い業務から、速やかに復旧・再開できるように策定しておく計画のことで、主に事業の早期復旧に重点をおいた内容となっています。
一方、企業における防災計画は、従業員(人命)や建物・機材・情報(資産)を守ることを目的とした内容となっています。

どちらも自然災害(地震、風水害)や大規模事故災害、パンデミック(重大な感染症)などを含む被害を前提とした対策ですが、事業継続計画(BCP)には業務を停止させる要因(材料や部品の供給停止、システムや機器の障害、情報通信の途絶など)が含まれています。

企業における防災計画は、阪神・淡路大震災(1995年)を契機に増えてきました。また、事業継続計画(BCP)は、海外を発祥としてアメリカ同時多発テロ(2001年)から日本でも徐々に浸透しはじめてきた背景があることから、防災計画と重複する部分が多くあります。併せて中小企業庁もその必要性があることから2005年あたりから事業継続計画(BCP)を推進しはじめました。

本来であれば、両方の計画を個別に策定するのが理想なのですが、先のような背景があることから重複している項目や内容も多く存在します。

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個人的な見解ですが、まだ、事業継続計画(BCP)も防災計画も策定していない会社は、必ずしも別々に新規策定する必要はないと考えています。
これら両方を兼ね備えた「事業危機管理計画(仮称)」を策定してみても良いのではないでしょうか。事業規模や事業フロー(サプライチェーン)を考慮した身の丈に合った、時間も費用も無駄にしない計画でも良いのではないかと考えています。

定期的なPDCAを行うなかで、計画内容が大きくなったら別々に切り離しても良いかと思います。

なお、取引先から「事業継続計画(BCP)」の策定を要求されている企業については、取引先に必須項目を聞いておく必要があります。

一番大事なことは、アクシデントに備えて早期に計画を策定して、その内容を会社全体に周知させ、実践的な体制を作ること。さらには定期的な検証(訓練)と見直しが大切です。


次回は「事業継続計画(BCP)の策定フロー」です。

松島 康生
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