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社員と組織を生かす総務の技
【その4】どうしたら"頼れる総務"に変革できるのか?情報キャッチ力のポイント(3)社内人脈の作り方[2]

2018年03月29日

 こんにちは、組織改革コンサルタントの小松路世です。
 シリーズでお届けしている「社員と組織を生かす総務の技」、第4回目は前回に引き続き、「情報キャッチ力のポイント(3)社内人脈の作り方[2]」をお届けします。

■信頼の有無は苦情の数に比例する

 会社規模が大きくなると、一人ひとりのキャラクターを把握し、直接的なコミュニケーションを取るのは困難です。特に、本社社員と現場社員では隔たりが大きく、お互いの"人となり"がわからないため、トラブルが起きやすくなります。

 私が総務部門の社員だった頃、会社が合併し大変な時期がありました。合併に伴い福利厚生などのサービスは低下、各種手続きやシステムの一斉変更は混乱を招き、本社が準備不足で問い合わせに即答できない......という状況を受けて、現場から本社への信頼感がみるみる低下していきました。特に総務・人事は現場社員からの問い合わせと苦情の対応をし、処理するだけで毎日終電帰り。朝には社内イントラネットやメールで新しい対応を周知するも、そのたびに苦情が殺到。毎日がその繰り返しで私も含めた本社社員は疲弊しきっていました。

 ただ、苦情がくるのは決まって出身が違う会社の社員からで、出身が同じ会社の社員からは皆無でした。合併前から信頼関係が構築できていた人たちからは「今は混乱して大変そうだけどあの人はちゃんとしているから最後はなんとかするはず」という感じで見守ってくれていたのです。かたや会ったことのない人からは毎日怒鳴られる、という具合に対応には雲泥の差がありました。

 認めてもらうためには問い合わせや苦情一つひとつに真摯に取り組んでいくしかない、とわかっていましたが、それだけでは本社のみんなが持たない......そんな状況の中、社内報を立ち上げることになりました。

■人となりを知ってもらうためのツール"社内報"

 真っ先に取り組んだのは、本社社員の"人となり"がわかる、「本社職場・仕事・社員紹介」企画です。全員の名前と顔写真を入れ、仕事内容や趣味などの情報だけでなく、現場社員へのメッセージも「なんでも聞いてください!」と親近感を持ってもらえるようにしました。すると見た(読んだ)人は、実際会っていなくても何となく苦情をいいにくくなるのか、こんな人が毎日周知してるんだ、という安心感と親近感からか、うそのように苦情がぴたっと止み、定時で帰れるようになったのです。

 「人となりを知ってもらう」には、社内報は非常に効果的なツールで、自分たちを知ってもらうだけでなく、拠点の離れた社員同士のコミュニケーションのきっかけにもなります。合併直後の本社の混乱が収まったあと、この社内報の企画を現場にも広げました。するとその後の社内イベントであちこちから社員同士、また幹部から社員へと「社内報見たよ!」「私も◯◯出身です!」と自然にコミュニケーションが生まれ、社内風土が格段に良くなっていったのです。そこから拠点の離れた現場同士による合同の勉強会や情報交換会へと発展し、プロジェクトの協力体制ができるなど、社内リソースを生かせるきっかけにもなっていきました。

 ツールは社内報ではなくメルマガだけという会社も多いですが、人となりを知ってもらう、コミュニケーションのきっかけ作りとしては、文章だけのメルマガは訴求力が弱く、興味も湧きづらく、購読率も低くなりがちです。最初の動機は自分への苦情・問い合わせを減らすためでもいいのです。会社全体の風土と組織力が格段にアップする社内報をぜひ有効活用してみてください。

 次回は、集めた情報をどう生かすか?「見える化と情報処理能力の鍛え方」をお届けします。

小松 路世
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