BCM(Business Continuity Management/事業継続管理)とは、事業継続に取り組む中で、BCPを策定した企業が、基本方針を明確にして運用体制を確立し、緊急時に計画を実行できるよう日常的にPDCAのサイクルを回していく管理手法のこと。
マネジメントのステップとしては、
1) 事前に情報収集と災害が事業に与える影響の分析を行う
2) 業務プロセスが抱えるリスクを把握する
3) BCP策定後は、従業員への情報提供や教育を行う
4) 机上訓練などを実施して改善点を洗い出す
といった流れとなる。
危機対応力向上のためには、定期的に計画を見直していくことが必要であり、再度分析して運用し、フィードバックを繰り返していく。対応計画や行動要領の「見える化」も有効だ。
BCPと同様、BCMでも重要なのは、対策本部の設置や経営者のリーダーシップ。実際に計画を実行していくためには、業務プロセスを考慮した事業継続の範囲や時期、業務の縮小・停止・再開など、経営的視点での判断が求められるからだ。ここには当然、従業員の安全をまず確保するという大前提が含まれる。
(出典:「中小企業BCP策定運用指針」)