2009年4月、アメリカ合衆国やメキシコ及びカナダにてヒト?ヒト感染が確認されたブタ由来の新型インフルエンザです。
2009年4月27日、WHOがインフルエンザパンデミックの警戒水準を「フェーズ4」に引き上げ、6月11日には世界的大流行を表す「フェーズ6」に引き上げました。「フェーズ」とは、WHOよる地域単位でのヒト?ヒト感染拡大を表す警戒レベルを言います。
日本においては5月17日に感染者が確認され、厚生労働省は、新型インフルエンザの発生段階を第二段階である「国内発生早期」であると宣言しました。しかし、ウイルスの特性が考慮され、5月22日、「基本対処方針」を発表し、それに基づく運用に見直されました。
ウイルスの特性としては、感染力は強いが多くの感染者は軽症のまま回復しており、季節性インフルエンザと類似する点が多いとされています。ただし、最大の違いは、季節性インフルエンザでは高齢者が重篤化して死亡する例が多いのに対し、今回の新型インフルエンザでは基礎疾患(糖尿病、ぜん息等)を有する人の重篤化リスクが高く、死亡するケースがあると報告されていることです。
現在、感染症法第6条第7号に規定する新型インフルエンザ等感染症に位置づけられ、感染の拡大を防止する様々な対応が行われています。