月刊総務プラス

『月刊総務』本誌記事:

総務パーソンが押さえておきたい2月のトピックス

2017-01-12 18:24

2017. February

■法務

執筆/小沢・秋山法律事務所 弁護士 香月裕爾

●休眠預金活用法の成立

 2016年12月2日、「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」が可決しました。この法律は、国民生活の安定向上と社会福祉の増進のため、休眠預金等にかかわる預金者等の利益を保護し、資金を民間公益活動の促進に活用することが目的です。休眠預金等とは最終異動日から10年を経過した預金等を指し、休眠預金などにかかわる債権は、金融機関による公告および預金者等へ通知が行われた後、金融機関から預金保険機構に対して休眠預金等移管金の納付があったときに消滅します。預金に対する権利が?奪されるように見えますが、預金者は、預金債権消滅後であっても、預金保険機構などに対し、預金などの元本および利子相当額の休眠預金等代替金の支払い請求ができます。
 休眠預金等交付金は、国や地方公共団体が対応困難な社会の諸課題の解決を目的とした民間公益活動に活用されます。具体的には、内閣総理大臣が休眠預金等活用審議会の意見を聴取した上で、基本方針や基本計画を策定公表し、民間公益活動の促進を目的とする一般財団法人を指定活用団体として、預金保険機構から交付金の交付を受けるとされています。交付金の使途は(1)難病の子供を抱える家族への支援、(2)児童養護施設の退所者や障がい者の自立支援、などが想定されています。
 公布後1年半以内に全面施行される予定です。
 
 

■労務

執筆/斉藤社労士事務所 特定社労士 斉藤貴久

●1月1日 改正育児・介護休業法施行

 育児・介護休業法が改正され、1月1日から施行されています。注意点としては、ハラスメントに関する体制の整備など必要な措置を講じる義務が挙げられます。マタニティ・ハラスメントだけでなく、介護休業などに関するハラスメントについても就業規則等に記載する必要があります。もし、就業規則等の改定をこれから実施する場合には、厚生労働省から「育児・介護休業等に関する規則の規定例」が公表されていますので参考にするとよいでしょう。なお規定例だけでなく、労使協定や様式例などの編集可能なファイルもあり、そのまま使用することが可能です。
 

●過重労働の相談が47.7%で最多

 昨年11月「過重労働解消キャンペーン」で実施された「過重労働解消相談ダイヤル」の相談結果が公表されました。これによると、電話による相談は712件寄せられ「長時間労働・過重労働」に関するものが340件(47.7%)でもっとも多く、次いで「賃金不払残業」が305件(42.8%)となっています。これらの情報は、相談者の希望を確認した上で労働基準監督署に情報提供されるため要注意です。依然として、長時間労働問題が解消せず、労働基準監督署の臨検も強化されています。社内の状況を再確認することも必要かもしれません。
 
 

■税務

執筆/税理士法人AKJパートナーズ

●法定調書の作成に関するマイナンバーの留意点

 法定調書の作成にあたっては、支払先よりマイナンバーの入手と、マイナンバーが正しいかの確認が必要です。なお、入手したマイナンバーについては厳重な管理が必要となります。税務署に提出する法定調書については、マイナンバーの記載を省略できません。ただし、支払先にマイナンバーの通知カードが届いていないなどの理由により、支払先からマイナンバーの提供を受けることができず、マイナンバーの記載のない法定調書を税務署に提出した場合でも、マイナンバー制度導入直後の混乱回避の観点から、税務署は法定調書を受理することになっています。
 

●機械装置(太陽光発電設備含む)などにかかわる生産性向上設備投資促進税制の廃止

 機械装置などを対象とした生産性向上設備投資促進税制は平成29年3月末をもって廃止となります。機械装置などを平成29年3月末までに事業供用した場合に、最大で取得価額の50%の特別償却または最大で4%の税額控除の選択適用ができます。特別償却準備金に積み立てる方式による特別償却を適用した場合には、会計上の利益を減少させることなく、課税所得を減少させられます。太陽光発電設備などの機械装置等を導入する場合には、早めの検討が望ましいと考えられます。
 
『月刊総務』2017年2月号P7より転載