カーボンニュートラルとは、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの人為的な排出量と、人為的な吸収量(植林や森林管理などによる)を均衡させ、温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすることを指す。これは、排出量から吸収量を差し引いた合計を実質的にゼロにするという概念である。
日本政府は2020年10月、2050年までにカーボンニュートラルを達成することを宣言し、温室効果ガスの排出削減および吸収源の保全・強化に取り組む方針を示した。
この考え方は、2015年に採択されたパリ協定※の目標にも合致しており、同協定では、世界の平均気温上昇を工業化以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力を追求すること、さらに今世紀後半には温室効果ガスの排出量と除去量との均衡を達成することが合意されている。
現在、120以上の国と地域が「2050年カーボンニュートラル」の達成を目標として掲げ、地球規模での気候変動対策が進められている。
※パリ協定とは
パリ協定は、2020年以降の気候変動対策に関する国際的な枠組みであり、1997年に定められた京都議定書の後継となる協定である。2015年にパリで開催された国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)において合意された。
参考:環境省「脱炭素ポータル」カーボンニュートラルとは