月刊総務プラス

『月刊総務』本誌記事:

総務パーソンが押さえておきたい4月のトピックス

2018-03-23 10:15

2018.April

■法務

執筆/小沢・秋山法律事務所 弁護士 香月裕爾

●銀行による人材紹介業

 金融庁は2018年1月23日に、銀行監督上の指針である「主要行向けの総合的な監督指針」および「中小・地域金融機関向けの総合的な監督指針」(以下「監督指針」)の改正案を公表し、パブリックコメントに付しました。その内容は、「銀行が、取引先企業に対して行う(略)人材紹介業務については、取引先企業に対する経営相談・支援機能の強化の点から、固有業務と切り離してこれらの業務を行う場合も『その他の付随業務』に該当する」というものです。
 銀行は、預金・為替・融資等の固有業務等の実施できる業務が銀行法によって、極めて限定された範囲でのみ経済活動を行うことを強制されています。しかし、昨今のマイナス金利政策が長引く状況下では、融資業務等から収益を上げることは困難であり、アパートローンや個人ローンも事実上制限されています。加えて、マネー・ロンダリングおよびテロ資金供与対策、反社会的勢力対応、振り込め詐欺対策などに多額のお金や手間と時間がかかるというような厳しい経営環境に置かれています。メガバンクでさえ、大幅なリストラや機械化によるコストと手間の削減を計画していますが、地方の銀行はより厳しい状況に直面しているのです。
 そこで、金融庁も銀行が実施できる業務を少しでも拡大して、収益を上げることを考えたようです。今後も銀行の業務は拡大すると思われます。
 

■労務

執筆/斉藤社労士事務所 特定社労士 斉藤貴久

●4月1日、障害者雇用率の引き上げ

 2018年4月1日から、改正障害者雇用促進法が施行され、民間企業の法定雇用率は現行2.0%から2.2%に引き上げられます。その結果として障害者雇用が義務付けられる事業主は、従業員数が現行の50人以上から45.5人以上に拡大されることになります。なお、改正日は確定していませんが、2018年4月1日から3年を経過する日より前に、民間企業の法定雇用率は2.2%から、さらに2.3%へ引き上げられることも決定しています。
 また、精神障害者である短時間労働者の雇用率のカウント方法が変更され、2023年3月31日までに雇い入れられた者等については、1人をもって1人(現行は1人をもって0.5人)とみなす措置が取られます。

●新モデル就業規則

 厚生労働省は、新しいモデル就業規則を公表しました。「妊娠・出産等・育児休業・介護休業等に関するハラスメントの禁止」「その他あらゆるハラスメントの禁止」「副業・兼業に関する規定」の3点が新設されています。これは、2017年1月1日施行の改正男女雇用機会均等法における、いわゆるマタハラの防止、および、2017年3月28日に働き方改革実現会議において決定された「働き方改革実行計画」における副業・兼業の普及促進に対応するために作成されたものです。
 

■税務

執筆/税理士法人AKJパートナーズ

●消費税率の変更に伴うシステムの修正費用

 2019年10月1日より消費税率が10%に変更されるとともに、軽減税率制度の導入が実施されます。実施日までの間に、現在使用しているPOSレジなどのシステムプログラムの修正が必要な場合には、外部の業者などに対する修正費用を要します。この修正が、消費税率の変更や軽減税率制度の導入に対応するものであることが明らかな場合は、システムの機能を維持するためのものと見なし、修正費用は全額修繕費として損金算入することとされています。
 ただし、この修正費用のうちに、システムの機能の追加や機能の向上に要した部分が含まれている場合には、この部分の金額は資本的支出として資産に計上すべきとされるため留意が必要です。このため、業者から交付される書類などにおいて、修正する内容を明確にしておくことが好ましいと考えられます。

●印紙の還付

 契約書に印紙を貼り付けたものの、書き損じたり破損してしまった、貼り付けた印紙の額が過大であった、印紙の必要のない契約書(不課税文書)に印紙を貼り付けてしまった場合などは、税務署に書面で請求することで、誤って貼り付けた印紙相当の還付を受けることができます。
 ただし、契約書の解除や取り消されたものなど、一度有効となった契約書に貼り付けた印紙については還付を受けることができません。
 
『月刊総務』2018年4月号P7より転載