法定福利、法定外福利:福利厚生費とは

最終更新日:2025年02月26日

福利厚生費とは、会社が給与以外に従業員のために使う費用や勘定科目を指す。一般的に、以下のような項目が福利厚生費として取り扱われる。

  • 社会保険の企業負担分の費用(法定福利費)
  • 結婚祝いや弔慰金などの慶弔見舞金
  • 資格取得や研修費用
  • 福利厚生として支給する食事代の企業負担分
  • 借り上げ住宅の貸与制度がある場合の住宅費の企業負担分
  • 社員の自宅から職場まで通勤する際にかかる通勤交通費
  • 定期健康診断にかかる費用
  • 作業服やユニフォーム、安全靴などの費用
  • 社員旅行や社内の行事にかかる費用や記念品代

このうち、法律で企業の義務と定められた社員の社会保険医療などにかかる費用は、「法律で定められた(=法定)幸福と利益(=福利)のための費用」として「法定福利費」と呼ばれ、非課税取引となる。また、そのほか、企業の判断で提供される福利厚生の費用は「法定外福利費」あるいは「福利厚生費(狭義)」として計上でき、費用は非課税で扱われる。

交際費と福利厚生費の違いは? 作業靴は消耗品費?

交際費は、国税庁の表現を引用すると「得意先や仕入先その他事業に関係のある者に対する接待、供応、慰安、贈答などの行為のために支出する費用」となる。(参考:国税庁)対して、福利厚生費はあくまで社内向け、従業員に対して使う費用である。

また、ユニフォームや作業靴といった、作業環境の向上のために必要で、使い切るものについては、消耗品費でなく福利厚生費として扱う。しかし、作業環境の向上に必要でも、一組のデスクや椅子、カーテン一式などの日常的に使う家具や調度品は「什器備品(じゅうきびひん)」と呼ばれ、減価償却費として扱う。


参考:日本経団連:福利厚生費調査結果報告

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