社葬当日の儀式が終了しても、社葬本来の意義からすれば、まだまだやらなければいけないことが残っている。むしろ、「後処理」が社葬の効果を決定するくらいの気持で完遂すべき。供物、供花、弔電の礼状は翌日には発送できるように手配する。礼状の日付は社葬当日にする。葬儀委員長を外部に引き受けてもらった場合は、最優先で挨拶に行く。本人の意向にもよるが、金銭の御礼が必要な場合もあるし、故人の遺愛の品を一品贈呈するのもよい。いずれにしても心のこもったものであるべきだろう。取引先、金融関係など、今後の会社経営に重要な役割を担う方々へのお礼も重要だ。この席で、社葬の運営などの評価が聞かれることになる。このお礼には遺族の同行が望ましい。僧侶・神官へのお礼は、謝礼金を含めて遺族の仕事であるが、会社側も同行して気持を表すほうがよい。宗教関係者のネットワークは力があることを認識しておこう。
(執筆:『月刊総務』)