「従業員の退職がきっかけで倒産」、2年連続で増加 過去最多ペース 今後も高水準で推移か
月刊総務 編集部
最終更新日:
2023年08月09日
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帝国データバンク(東京都港区)は8月8日、人手不足倒産のうち、従業員や経営幹部などの退職・離職に起因する、いわゆる「従業員退職型」人手不足倒産に関する調査・分析の結果を公表した。
調査結果によると、2023年1~7月の期間に「従業員退職型」人手不足で倒産した企業は34社。2年連続で増加し、発生ペースは過去最多の2019年(37件)に次ぐ高水準となった。業種別では建設業が大半を占めた。また、企業の賃上げ機運は日増しに高まっており、同社は「経営体力に乏しい中小企業においては、人材流出リスクが上昇し、倒産に至るケースが増加する可能性がある」と指摘した。
2023年1~7月の「従業員退職型」倒産は34件、前年同期を上回る
調査によると、2023年1~7月までの「人手不足」が要因となった倒産は全124件。そのうち、「従業員退職型」倒産は34件で、前年同期(28件)を上回り、過去最多の2019年(37件)に次ぐ高水準となった。
経営体力に乏しい中小企業では深刻な問題に
2023年は、原材料価格や物流費の高騰を受け、食品やサービス、電気・ガスなど幅広い分野で値上げの動きが広がり、企業においては、賃上げ機運が日増しに高まっている。
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