紅麹問題発覚から1年の小林製薬、全社員で品質向上に向けた研修を実施 再発防止に企業風土を変革

月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2025年03月24日

小林製薬が製造・販売した「紅麹べにこうじ」成分のサプリメントによる健康被害の公表から3月22日で1年になるのを前にした3月21日、同社は国内の全従業員で、健康被害関連の問題を振り返り、品質意識の向上をはかる研修を実施したと発表した。

小林製薬は2024年3月22日、大阪市内で記者会見を開いて「腎疾患などの健康被害を訴えた消費者がいた」として、「紅麹コレステヘルプ」など健康食品の自主回収を発表した。同社は3月22日を「品質・安全の日」に制定しており、同様の取り組みを毎年行う方針。

部署ごとに自分自身の業務を振り返るディスカッションを実施

オンラインで訓示をする小林製薬の山根聡社長

「補償への対応を誠実に進め、使命感と緊張感を持って、品質と安全を最優先で考える『お客様ファーストの経営』を進めねばならない。具体的に何をどう変え進化させるべきなのか。それを考え実行するのは、小林製薬グループの私たち一人ひとりだ」。小林製薬の山根聡社長はオンラインで全社員に訓示をした。

研修の前半では小林製薬の役員から、健康被害の振り返りや補償対応といった現状の説明を行い、同社が果たすべき責任について社内全体で認識を統一した。その後、部署ごとに分かれて、品質の向上についての意見交換や自分自身の業務を振り返るディスカッションを実施した。

部署ごとに行われたディスカッションのようす

前後半通じて、全国の事業所、グループ会社に勤める従業員が皆で品質・安全についての内省を行った。

「品質・安全に関する意識改革と体制強化」などの再発防止策を策定

同社は昨年9月に公表した再発防止策では、「品質・安全に関する意識改革と体制強化」「コーポレート・ガバナンスの抜本的改革」、「全員が一丸となって創り直す新小林製薬」の3本の柱を具体策として決定した。

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