価格交渉実施は拡大傾向 一方、転嫁「ゼロ」企業は依然1割超 中小企業庁フォローアップ調査
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2025年12月02日
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中小企業庁は11月28日、「価格交渉促進月間」(2025年9月)の取り組み成果を確認するフォローアップ調査の結果を公表した。
同調査は、全国の中小企業6万9988社を対象に、発注企業(最大3社まで。抽出された発注企業数は延べ8万6538社)に対する価格交渉および価格転嫁の実施状況を集計したもの。
価格交渉は9割に拡大 それでも1割は応じず
調査によると、「発注側企業から申し入れがあり、価格交渉が行われた」とする回答は34.6%となり、発注側からの能動的な申し入れが一定の割合に達していることがわかった。「受注側から申し入れて交渉が行われた」とする回答も合わせると、全体の89.4%で価格交渉が実施されたことになる。
一方で、約1割(10.6%)の企業では、受注企業の意に反して価格交渉が行われていないことも判明。中小企業庁は、協議に応じない一方的な価格決定を禁止する改正「中小受託取引適正化法」(いわゆる「下請法」。2026年1月1日施行)を厳正に執行し、価格交渉・価格転嫁への一層の機運醸成が重要だと指摘している。
価格転嫁率は53.5%で横ばい 二極化傾向も続く
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