総務の引き出し(AI)

総務がつくる「AIとともに働く職場」 新人受け入れ業務から考えるチームデザインのヒント

株式会社日本AIコンサルティング 香月 章宏
最終更新日:
2026年04月08日

AI活用が広がらないのは、AIの性能ではなく、AIが働ける環境が未整備だからです。人とAIが協働し続けられる基盤を設計する「チームデザイン」こそ、AI時代における総務のミッションではないでしょうか。本連載では、その環境づくりのヒントを解説します。
初回は「新人受け入れ業務」を事例に、チームデザインの5つの手順を紹介します。

AI時代における総務のミッションについて

AIを導入すれば仕事が早く進む。そう考えるのは自然なことです。ところが実際の現場では、期待したほど活用が広がらないことが少なくありません。使う人が限られていたり、担当者が替わった途端に使われなくなったりする場面もあるのではないでしょうか。

こうしたとき、原因をAIの性能や教育不足だけに求めてしまうと、打ち手も研修やツール選定に偏りがちです。しかし、ここで本当に見直したいのは、AIそのものではなく、AIが働ける環境です。仕事の目的が明示されているか、参照すべきドキュメントが決まっているか、更新と確認の流れが見えているか。こうした条件が曖昧なままでは、業務を標準化しにくく、AIも業務を十分にサポートできません。

一方で、これらの条件が整っていれば、業務は引き継ぎやすくなり、AIだけでなく人も役割を担いやすくなります。本連載では、こうした人とAIが協働しやすい業務環境の設計を「チームデザイン」と位置付け、AI活用を個別ツールの導入論としてではなく、人とAIが協働し続けられる基盤をどう整えるかというテーマとして扱います。

総務はもともと、規程や手順、申請、台帳といった、人と人の協働の土台づくりを担ってきました。今やAIは指示を受けて動くだけでなく、情報を参照しながら作業を進められる存在になりつつあります。だからこそ、人と人だけでなく、人とAIの協働の土台づくりも考える必要があります。これが、AI時代における総務のミッションだと考えています。

なお、本連載でいう「AI」とは、単なる文章作成などの便利ツールを指しているわけではありません。バックオフィス業務に真のインパクトをもたらす、複数の手順を自律的に実行する「AIエージェント」との協業を前提としています。

※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。

続きは「月刊総務プレミアム」をご契約の会員様のみお読みいただけます。

  • さらに有益な付加価値の高い有料記事が読み放題
  • ノウハウ習得・スキルアップが可能なeラーニングコンテンツも割引価格でご利用可能に
  • 「月刊総務デジタルマガジン」で本誌「月刊総務」も読み放題
  • 本誌「月刊総務」も毎月1冊、ご登録いただいたご住所にお届け

プロフィール

株式会社日本AIコンサルティング
香月 章宏

M&A助言、コンサルティング会社にて財務・IR支援に従事。その後、データサイエンティストとして事業会社のマネジメント/組織/販売体制設計をサポート。2018年に「人とAIが協働できる基盤づくり」を目指し株式会社日本AIコンサルティングを創業。「人と人・人とAI」が無理なく一緒に働ける基盤づくりを進める。

特別企画、サービス