明治、50歳代後半社員のキャリア開発支援 シニア人材活躍の鍵は? リクルートが事例紹介も
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明治(東京都中央区)は7月3日、シニアのキャリア開発を支援するため、50歳代社員に向けたキャリアデザイン研修と面談を実施したことを発表した。2021年4月の法改正で70歳までの就業機会の確保が努力義務となり、各企業もさまざまな取り組みを行っている。一方、7割近い企業がシニア採用には積極的ではないという意向が、リクルート(東京都中央区)の調査で明らかになった。
50歳代は「キャリア再構築期」、社員のリスキリングもサポート
明治の取り組みは、50歳代後半の社員400人以上に実施。まずは事前課題やグループワークを通じて、アクションプラン(実行計画)を立てる研修を行った。このあと、アクションプランを振り返り、それぞれが新たに身に付けるスキル・技能を見つけ出し自ら一歩踏み出す行動を促すために、人事部員との面談を実施した。研修と面談を受けた社員からは、「何をしたいか、すべきかを考えられるよいきっかけになった」「自身で考える時間を持て、考えが言語化されることで曖昧なキャリアデザインが明確になった」といった声が挙がった。
さらに、社外ビジネスセミナーの活用や社内デジタルコンテンツの周知、各種研修の充実など、社員のリスキリングのための自己学習を支援。キャリアデザイン研修・面談実施後は、社外ビジネスセミナーの受講者における、50歳代社員の構成比が前年比約2倍になるなど、キャリア形成に向けて自発的に行動に移す社員が増加したという。
同社はすでに、60歳の定年後も雇用を継続する定年再雇用制度を整えていたが、50歳代を「キャリア再構築期」と捉え、社内外問わずシニアの人財がイキイキと活躍できるよう、個人の自律的なキャリア形成と能力開発を支援する。
7割弱の企業はシニア層採用に非積極的、早い時期からの対話で相互理解を
一方で、7割近い企業がシニア採用には非積極的である現実が、リクルート(東京都中央区)の調査で明らかになった。人材確保が困難な現状においても、このシニア採用への意欲傾向は、2016年から大きく変わっていない。
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