最終更新日:2024年12月26日
職場や組織内で、自分の考えや気持ちを安心して発言できる状態を指す心理学的概念。組織行動学者のエイミー・C・エドモンドソンが1999年に提唱した。心理的安全性が確保されている職場では、メンバー間において「意見や指摘が人間関係の悪化を招くことがない」という安心感が共有されていることが特徴である。
心理的安全性の特徴と効果
心理的安全性の特徴は、以下のように整理される。
- 発言の自由:疑問点やアイデアを率直に述べられる雰囲気がある
- 受容の姿勢:他者の意見や提案を否定することなく受け止める文化がある
- 関係の信頼性:発言が原因で人間関係が悪化する心配がない
心理的安全性が高い職場では、以下のような効果が期待される。
- ワーク・エンゲージメントの向上:働く人が前向きで積極的に仕事に取り組むようになる
- 創造性と革新性の向上:旧来の方法に縛られず、新たなアイデアが生まれやすい環境が形成される
- 学習と成長の促進:失敗を恐れずに試行錯誤が行われ、組織や個人が継続的に成長できる
心理的安全性が注目されるようになった背景
Googleが行った研究で、「生産性が高いチームには心理的安全性がある」との結果が発表され、世界的に注目を集めるようになった。心理的安全性が高い組織は次のようになり、個人およびチームの生産性やイノベーション能力が向上するとされている。
- 会議や討議の場で、革新的なアイデアや提案がオープンに話し合われる
- メンバーが互いに指摘や助言を受け入れることに抵抗感を感じない
- 失敗に対する過剰な非難がなく、建設的な解決策を模索する文化がある
参考:
恐れのない組織――「心理的安全性」が学習・イノベーション・成長をもたらす(エイミー・C・エドモンドソン)
Google「『効果的なチームとは何か』を知る」
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