ジョブ・クラフティングとは、Wrzesniewski & Dutton(2001)によって提唱された概念で、仕事のやりがいや満足度を高めるために、自分の働き方に工夫を加える手法を指す。論文内では「課題や対人関係における従業員個人の物理的又は認知的変化」と定義されている。
厚生労働省「令和元年度版労働経済の分析(2019)」では、ジョブ・クラフティングを仕事のやりがいや満足度を高め、ワーク・エンゲージメントを向上させる取り組みのひとつとして有効であると説明しているとし、以下の3つの観点があると説明する。
仕事の中身がより充実したものになるよう、仕事の量や範囲を変化させる工夫
例:目標設定や優先順位をつけたスケジュール管理
仕事で関係する人々との関わり方を調整することで前向きなフィードバックやサポートをもらい、仕事への満足感を高める工夫
例:職場の先輩に自らの仕事に関するアドバイスを求める
仕事の目的や意味を捉え直したり、自分の興味関心と結び付けて考えることで、やりがいを感じ、前向きに仕事に取り組む工夫
例:自分の仕事が自分の将来に与える意義を考える
参考: 厚生労働省「令和元年版 労働経済の分析」コラム2-6図 ジョブ・クラフティングについて