働き方改革(用語):チャイルドペナルティ(子育て罰)

最終更新日:2025年04月30日

チャイルドペナルティとは、子育てをしながら働く母親と子どもを持たない非母親の間にある賃金格差を説明する経済学・社会学の概念である。また、経済学では子どもを持つことに伴う労働所得の減少割合を指す。低所得子育て世帯に対する所得の再分配が上手くいっていない状況を批判するために、2000年以降、海外で用いられるようになった。

チャイルドペナルティは、別名「マザーフッドペナルティ」とも呼ばれる。米大学の研究ではチャイルドペナルティを「子を持つことにより生じる賃金格差」と定義づけ、先進国で学歴等の性差が解消されても残る男女間格差の要因は、チャイルドペナルティにあるとしており、母親がこうした状況に陥る可能性が高いことを示している。

日本ではチャイルドペナルティを「子育て罰」とも訳し、出産による賃金下落だけでなく、社会の価値観、政策、企業慣行などを含む場合もある。例えば、母親に偏る家事育児の負担や、保育園の待機児童問題、児童手当の所得制限や長時間労働などがチャイルドペナルティに該当しうるとする指摘もある。

参考:

財務省財務総合政策研究所 仕事・働き方・賃金に関する研究会―一人ひとりが能力を発揮できる社会の実現に向けて」報告書 第3章 チャイルドペナルティとジェンダーギャップ

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