ハラスメント(用語):DE&I

最終更新日:2025年04月30日

DE&Iとは、Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包摂性)の頭文字をとった言葉。人的資本の活用を重視する経営戦略の一環として、大企業だけでなく中小企業においても推進する動きが広がっている。

Diversity(多様性)

Diversityとは、多様性を意味する。性別、年齢、人種、国籍、障がいの有無、性的指向、宗教・信条、価値観など、個人や集団に存在するさまざまな違いを指す。さらに、キャリアや経験、働き方の違いなども多様性に含まれる。企業においては、これら多様な背景を持つ人材を受け入れ、活かすことが求められている。

Equity(公平性)

Equityとは、公平性を意味する。これは、さまざまなツールやリソースへのアクセスが個々の状況に応じて公平に保証されることを指す。単に多様な人材を集めるだけでは、組織の競争力向上にはつながらない。個々の能力や特性が最大限に発揮されるよう、環境を整えることが不可欠である。

類似する言葉に「Equality(平等)」があるが、両者は異なる概念である。Equality(平等)がすべての人に同じ支援を与えるのに対し、Equity(公平性)は個々の状況に応じて支援の内容や量を調整することで、すべての人が成功の機会を得られるようにする考え方である。

企業においては、障がい者のための職場環境整備や、子育て・介護を行う従業員に対する柔軟な勤務制度の導入など、状況に応じた支援を提供することが求められる。

Inclusion(包摂性)

Inclusionとは、包摂性を意味する。多様な人材が単に公平に扱われるだけでなく、組織の一員として歓迎され、心理的にも安心できる環境を整えることである。さらに、意思決定プロセスへの十分な参加が保障される必要がある。

人事制度や研修制度が整っていても、無意識の偏見(アンコンシャスバイアス)が残る環境では真の多様性は実現できない。DE&Iによって従業員同士が互いの個性を認め合う環境が醸成されることで、帰属意識やエンゲージメントが高まり、離職防止にも寄与する。

参考:中小機構 J-Net21「DE&Iと、ダイバーシティ経営の違いについて教えてください。」

ハラスメント(用語) に関連するその他の用語

DE&Iに関連する記事(総務・人事・広報・法務・イベント情報)

特別企画、サービス