「コミュニケーションとは要求である」。この言葉は、かのP・F・ドラッガーが著書『マネジメント基本と原則』で記したものです。
組織におけるコミュニケーションとは、コミュニケーションをとろうとする者が、その相手になんらかの要求を伝えようとすることを意味します。先に記したステークホルダー別にその要求を考えてみると、例えば、株主に対しては、自社の状況を理解し、株を長期に渡って保有してもらうことであり、顧客へは、自社の商品やサービスを購入、利用してもらうことであります。地域に対しては、自社の状況を理解し、企業活動に協力してもらうことであり、従業員へは、モチベーションを高く維持し、イノベーションを起こしてもらうことであったりします。
そうした場合に、企業は各ステークホルダーに対して何をして欲しいのかを明確にしておくことが必要となります。普通それは企業理念などの言葉が軸となり、そこから派生して要求が明確になっていきます。
(執筆:ナナ総合コミュニケーション研究所)