2025年3月卒業予定者、4割が「3月までに興味」を持った企業に応募 就活状況調査

月刊総務 編集部
最終更新日:
2024年05月16日
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キャリタス(東京都文京区)は5月15日、 2025年3月卒業予定の大学4年生1185人を対象に、5月1日時点の就職活動状況を調査してまとめた。

調査結果から、応募した企業のうち「3月以降に興味を持った企業」は年々減少するなど、採用広報解禁日である3月1日までに興味を持った企業の選考に4割以上が応募していたことがわかった。

選考早期化、5月1日時点で8割強が最終面接を経験

一人あたりの平均エントリー数は23.9社で、前年同期(23.2%)をわずかに上回った。会社説明会の参加状況を開催形式ごとに見ると、「会場型」に参加経験のある学生は前年同期調査より10ポイント増加し、66.5%と6割を超えた。

エントリー社数
キャリタス調査(※画像クリックで拡大)

選考試験の受験状況を見ると、最終面接まで経験した学生は前年同期より約4ポイント増え、83.8%が経験したと回答した。同社は「選考の早期化に伴い、最終段階まで進むペースが早まった」と分析している。

また、本選考に応募した企業の内訳を過去3年で比較すると、「インターンシップなどに参加した企業」と「インターンシップなどには参加していないが、2月以前から興味を持っていた企業」は増加傾向が見られた。

一方で、「3月以降に興味を持った企業」は年々減少し、2025年3月卒業予定者では22.0%となり、2023年3月卒業学生と比べて10ポイント近く減少した。

本選考に応募した企業の内訳
キャリタス調査(※画像クリックで拡大)

中でも「インターンシップなどには参加していないが、2月以前から興味を持っていた企業」は、41.9%と4割以上を占め、採用広報開始前に興味を持った企業を中心に本選考に応募する傾向が強まっている。

内定を得ている学生は76.9%、前月から14ポイント上昇

5月1日の調査時点で内定を得ている学生は全体の76.9%だった。4月調査(62.8%)から1か月間で14ポイント増え、7割台後半に上った。前年同期調査(70.2%)からも6.7ポイント上回り、引き続き早いペースで進行していることがわかる。内定率は文系より理系で高く、理系は男女とも8割となった。

就職先を決定して就職活動を終了した学生の割合は35.5%で、複数内定を保留しているが未決定の学生(6.7%)を合わせると、就職活動を終えた学生は42.2%だった。活動継続者は「内定あり」(34.7%)、「内定なし」(23.1%)を合わせて57.8%だった。

活動状況の分布
キャリタス調査(※画像クリックで拡大)

就職の意思決定に学生が求める「フォロー」と「情報」は?

内定を得た企業に就職するかどうかを決めるために必要だと思うフォローは、文系、理系ともに「社員との交流機会・面談」で、それぞれ7割前後(文系73.3%、理系69.7%)と最も多かった。「意思決定にフォローは必要ない」との回答は文理ともに1割に満たなかった。

内定企業への意思決定に必要だと思うフォロー
キャリタス調査(※画像クリックで拡大)

また、内定を得た企業について意思決定のためにもっと必要だと感じている「情報」は何かを確認した。

最も多いのは「実際の仕事内容」(59.5%)だった。次に「給与水準・平均年収」(52.3%)が多く、「福利厚生制度」(47.6%)、「残業・休日出勤の実態」(45.9%)と続いた。

意思決定の際に学生が必要だと思う情報は以下の通り。

  • 入社後の働き方は詳しく知りたい(文系女子)
  • 選考中には条件面を細かく聞けないので、内定後に詳しく説明してくれた上で、こちらの質問に答えてくれる企業は印象がいい(理系男子)
  • 福利厚生はホームページだけでは把握しきれないので、明確に説明してほしい。特に、家賃補助は企業ごとに基準がバラバラなので教えてほしい(文系男子)
  • 実際に働く職場の環境や、衣食住状況、福利厚生の活用例など、詳しい内部の情報を教えてもらえたらうれしい(理系女子)
  • 1日のスケジュールや、1年目に任される仕事など(文系男子)

発表の詳細はこちらで確認できる。

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