「交通事故ゼロ」を目指して 社員の安全運転意識の向上や事故リスクの低減に取り組む企業を表彰

月刊総務 編集部
最終更新日:
2025年02月07日
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社用車の安全管理に焦点を当て、交通事故ゼロを目指す企業の優れた取り組みを表彰する日経ビジネス主催「Safety Driving Award 2024 Supported by DRIVE CHART」(協力:GO株式会社)が開催された。このアワードには初年度にもかかわらず多くの応募が集まり、外部専門家を含む審査委員が厳正なる審査の上で受賞企業6社を選出。開催の背景や表彰式の模様をリポートする。

進化する社用車の安全管理 優れた施策を共有

社用車の管理・安全対策は進化しており、企業の熱意も増しているのは間違いない。しかし、そのノウハウが十分に共有・拡散されているとはいい難い。そのような現状に鑑み、「優れた創意工夫は適切に称賛され、広く共有すべきである」との考えに基づいて企画されたのが、日経ビジネス主催「Safety Driving Award 2024 Supported by DRIVE CHART」だ。次世代AIドラレコサービス「DRIVE CHART」の提供を通じた企業の交通事故削減を使命とするGO株式会社は、このアワードに全面協力。昨年開催された同アワードには、初年度にもかかわらず多くの企業から応募が集まった。

厳正な審査を行う審査委員は、外部の専門家を含む6人で構成。審査基準は、「実効性」「再現性」「波及性」「先進性」の4つとした。

  • 実効性: 施策が交通事故削減の高い効果を出していること
  • 再現性: 一過性ではなく確立された手法に基づいていること
  • 波及性: 社内外に好影響を与えていること
  • 先進性: 事故削減の進化につながる新しい挑戦であること

審査部門は、営業車、送迎車、自家配送車などが該当する「営業車部門」と、タクシー、バスなどの旅客自動車およびトラックなどの貨物自動車が該当する「運送事業部門」の2つ。それぞれにGold、Silver、Bronzeを受賞する計6社が選出された。

【営業車部門】
Gold ジョンソンコントロールズ株式会社
Silver 株式会社ビーナス
Bronze トヨタテクニカルディベロップメント株式会社

ジョンソンコントロールズ株式会社

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  • ながら運転等を防止する社内規定を設け、AIドラレコを活用し円滑な動画確認と運転指導を実施
  • 罰則規定の強化に加え、組織体制や会議体の見直しなど徹底した運用で、重大事故を0 件にまで削減
  • 全国産業安全衛生大会でAIドラレコ活用の活動報告を行うなど、自社の学びを精力的に発信
【運送事業部門】
Gold ロジスティード株式会社
Silver ディー・エイチ・エル・ジャパン株式会社
Bronze 京王自動車株式会社

ロジスティード株式会社

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  • 生体デバイスとAIドラレコを活用した事故リスクを予測する産官学連携での研究を推進
  • 自社開発したDXソリューションにより事故の未然防止活動を強化し、98%のヒヤリハット減少と、75%の事故削減を実現
  • 官公庁の実証実験への協力などを通じて、業界全体の健康起因事故削減へ貢献

表彰式および受賞企業によるパネルディスカッションの動画をご覧いただけます

「営業車部門」でGoldを受賞したのは、ジョンソンコントロールズ株式会社だ。ながら運転を防止する社内規定を設け、AIドライブレコーダーの活用により円滑な動画確認と運転指導を実施した。併せて罰則規定を強化し、組織体制や会議体の見直しも徹底した運用で、重大事故を0件にまで削減することに成功している。さらに、このAIドライブレコーダーを活用したリスク運転削減の取り組みについて全国産業安全衛生大会で報告するなど、自社の学びを精力的に発信している姿勢が高い評価につながった。

一方、「運送事業部門」では、ロジスティード株式会社がGoldに選出されている。同社は、生体デバイスとAIドライブレコーダーを活用して事故リスクを予測するという、産官学連携での研究を推進している。社内では、自社開発のDXソリューションにより事故の未然防止活動を強化、98%のヒヤリハット減少と75%の事故削減を実現した。官公庁の実証実験への協力などを通じ、業界全体の健康起因事故削減へ貢献する目覚ましい実績が評価された。

「日本の交通事故ゼロ」の実現を目指す

2024年11月に開催された表彰式当日は、交通事故情勢と安全運転管理についての基調講演をはじめ、受賞企業によるパネルディスカッションが会場を盛り上げた。会場の熱気はそのまま、社用車の安全管理に対する企業の注目度の高さを表している。

審査委員の総評では、受賞各社の共通項として、「管理者やドライバーの安全意識を変える」ことへの注力が挙げられた。急減速や急ハンドルなどのヒヤリハット、それ以前に発生する脇見、一時不停止といったリスク運転を、当事者意識をもって撲滅する施策により交通事故削減の高い成果につなげているのが特徴だ。各社の示唆に富むノウハウは業界問わず社用車を有する全ての企業にとって非常に有益であり、審査委員もその多彩さには「事故対策の宝石箱である」とうなったほどだった。

参加者からは、「パネルディスカッションを聞き、事故削減に対する想いや困っている課題が似ており、自社の今後について考えるヒントが得られた」「どんな仕組みがあっても、どんなテクノロジーを使っても、ハンドルを握るのは私たち人間。安全がどれほどかけがえのないものなのか一人ひとりが理解する環境をつくることが大切で、そのためにはコミュニケーションが重要だと感じた」「受賞企業の発表を聞き、本気度に圧倒された」などの感想が寄せられた。ここで得た学びが各社に持ち帰られたのち、さらなる創意工夫を加えられ発展する未来を期待すると同時に、一度限りでこうした共有機会を終了させず、活動を継続していくことが重要だ。

2024年の交通事故死者数は2年ぶりに前年を下回ったものの、いまだに全国で多くの交通事故が発生している。受賞者の、「会社として、ドライバー社員を被害者にも加害者にもさせたくはないという想いを持ち続ける」という言葉が印象的だ。「自分の会社の事故が減ったというだけでなく、世の中から交通事故がゼロになるまで、みなさんと一緒に取り組んでいけたら」という言葉もあった。「Safety Driving Award」は今年も開催予定だ。活動の輪が広がるほど、さらに優れた取り組みが生まれるだろう。2025年の表彰に向け、多くの企業の参加が待たれる。


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