郵便料金、封書は84円→110円へ30年ぶりの値上げ 取り扱い量の減少や経費の高騰から
月刊総務 編集部
最終更新日:
2023年12月19日
1ヶ月のアクセスランキング
総務省は12月18日、封書とはがきの値上げを行う方針を示し、審議会での議論を始めた。方針案では、郵便物の約半分を占める封書のうち、定型・25グラムまでの料金が現行の84円から110円となる。実施されれば消費税率の引き上げを除き、30年ぶりの値上げとなる。
省令改正後、日本郵便(東京都千代田区)は2024年秋ごろに値上げする方針。
郵便物の数は21年で45%減 郵便事業は2022年度に民営化初の赤字
今回、総務省が審議会に示した方針案では、重さ50グラム以下の封書は94円から110円に、はがきは63円を85円にそれぞれ値上げする方針で、レターパックや速達なども値上げを検討するとしている。
これまでの郵便料金の推移は以下の通り。25グラムまでの定型郵便物の封書は、消費税増税に伴う改定を除き、1994年以来約30年間にわたり、料金を据え置いてきた。
総務省の説明によると、これまで料金の改定を行った際は、料金改定後3年間は郵便事業で赤字が生じない金額を見据え、改定している。
第一種(封書・定形25グラムまで) | 第二種(葉書) | 備考 | |
---|---|---|---|
1981. 1.20~ | 60円 | 30円 | − |
1981.4.1~ | ↓ | 40円 | − |
1989.4.1~ | 62円 | 41円 | 消費税3%導入 |
1994.1.24~ | 80円 | 50円 | − |
1997.4.1~ | ↓ | ↓ | 消費税5%に引き上げ |
2014.4.1~ | 82円 | 52円 | 消費税8%に引き上げ |
2017.6.1~ | ↓ | 62円 | 年賀葉書の値上げは2018年2月 |
2019.10.1~ | 84円 | 63円 | 消費税10%に引き上げ |
しかし、国内の郵便は2001年度をピークに毎年減少しており、2022年度までの21年間で45.0%(年平均2.8%)減少している。
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。