なぜ「助け合い」は広がり続くのか? 職場の協力を支える〈信頼〉と〈寛容〉の仕組みを解明

月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2025年08月19日

立正大学(東京都品川区)経営学部の山本仁志教授らの研究チームは8月18日、人と人との「助け合い」に関する2件の研究成果を発表した。いずれも国際的なオンライン学術誌に掲載され、協力行動がどのように生まれ、社会に広がっていくかを理論と実験を通じて明らかにしている。

「助ける理由」の新しい見方

発表されたのは、人が「なぜ他人を助けるのか」を考察した2つの研究。

1つ目は、他人を助ける行動がどのように安定して社会に根付いていくのかを、個人の経験や相手の評判といった情報を手掛かりに分析したもの。

2つ目は、人が他人をどう評価し、その評価が協力行動にどう影響するかを検証した内容となっている。

研究成果はそれぞれ、Scientific Reports(2025年8月7日)およびPLOS One(2025年8月8日)に掲載された。

研究1:「評判」と「経験」が助け合いを支える

1件目の研究では、人が「誰かを助けるかどうか」を判断する際に、相手の評判と自分自身の体験の両方を参考にするという新たな仕組みをモデル化し、シミュレーションによって検証した。

この研究では以下のような傾向が確認された。

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