企業の生成AI導入の鍵はカスタマイズ化 キリンでは年間約2万9000時間以上の効率化を期待
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生成AIの活用が急速に進む中、企業がどのように技術を取り入れ、従業員の生産性や付加価値向上につなげるかが注目されている。EYジャパン(東京都千代田区)が11月25日発表した最新の国際調査結果では、生成AIの利用が拡大している現状とその課題が明らかになった。一方、キリンホールディングス(東京都中野区)では、生成AIを活用する新たなプロジェクトを発表し、業務効率化と価値創造を両立する取り組みを進めている。
生成AIの利用が拡大するも、利用率は世代間で顕著な差
EYが発表した「EY 2024 Work Reimagined Survey(EY働き方再考に関するグローバル意識調査2024)」では、生成AIの職場での急速な普及が示された。同調査は、世界23か国、27業種の従業員1万7350人とビジネスリーダー1595人を対象に実施され、日本からは約500人の従業員と30人のビジネスリーダーが参加している。
調査によると、生成AIの利用率は2023年の22%から2024年には75%に急増した。また、生成AIがもたらす価値について、回答者は「生産性の向上」(37%)や「付加価値の高い業務への集中」(36%)を主な期待として挙げている。
一方で、ミレニアル世代では27%が生成AIを利用しているのに対し、ベビーブーマー世代では7%と、世代別の利用率には差が見られた。報告では、この格差を解消するためには、生成AIツールやスキルをあらゆる世代に均等に提供することが重要だと報告されている。また、従業員一人ひとりの業務に応じたカスタマイズを行うことで、組織内の生産性を大幅に向上させる可能性があると指摘している。
キリンでは、業務別にカスタマイズされた生成AIを全社に導入
キリンホールディングスは11月25日、国内従業員約1万5000人を対象とした「KIRIN BuddyAI Project(以下、BuddyAI)」を発表した。このプロジェクトは、生成AIを活用して業務効率化と価値創造をはかる全社的な取り組みである。
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