従業員をサーベイ疲れにさせない 正しいエンゲージメントサーベイの選び方

自社に最適なツールはどれ? 【業界・企業規模別に紹介】エンゲージメントサーベイ選定のポイント

株式会社リーディングマーク 専門役員 組織心理研究所所長 佐藤 映
最終更新日:
2025年07月18日

エンゲージメントサーベイの重要性が広く認識されるようになった今、多くの企業が「わが社でも何か始めなければ」と考えるようになりました。しかし、いざ導入を検討すると、サーベイツールの種類が非常に多く、それぞれの違いがわかりにくいと感じる方も多いのではないでしょうか。今回は、自社に最適なサーベイツールを選ぶための比較検討のポイントを整理します。

ツール選定においてチェックすべき4つの観点

まず重要なのは、「自社にとって本当に使いやすい・効果が出やすいツールとは何か?」を明らかにすることです。以下の4つの観点での整理が有効です。

(1)会社規模と業界特性に合っているか

従業員数が数十人のベンチャー企業と、数千人規模の製造業では、必要とする機能や運用の負荷が全く異なります。たとえば、IT企業であればダッシュボードやAPI連携などデータ活用に強いツールが好まれますし、現場勤務が多い業界ではスマートフォン対応や設問の簡易性が重要です。

以下に、業界や企業規模別にどのようなサーベイが活用しやすいかの目安を表にまとめました(図表1)。大きな方向性として、デジタルツールの社内活用が浸透している具合と、実際の運用上の統制コストがどの程度かといったことが関連します。どんな運用方法にも汎用的に対応しているサーベイを活用しようとすると、機能が多すぎたり、何でもできるがゆえに目的を絞りづらかったりと、思った以上に難しさが顕在化することもあります。まずは小規模に始めてみて、社内で活用拡大するといった段階的な活用もおすすめです。

図表1:業界・企業規模別おすすめのサーベイ

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プロフィール

株式会社リーディングマーク 専門役員 組織心理研究所所長
佐藤 映

京都大学教育学部を卒業後、京都大学大学院教育学研究科修士課程で心理臨床学を修める。その後、同大学院博士後期課程、京都文教大学臨床心理学部(特任講師)を経て、2020年に株式会社リーディングマークに参画。心理臨床学の専門性を生かし、「ミキワメ 適性検査」「ミキワメ ウェルビーイングサーベイ」の測定ロジックやアウトプットの開発を監修。100回以上の単独セミナー講師経験や、150社以上の企業の組織分析とHRTechの活用支援を通して、人と組織のケアと成長を支援。2025年より専門役員に就任。臨床心理士・公認心理師。

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