企業における美術品管理

企業における美術品管理 第1回:美術品の管理について

一般社団法人 芸術資源マネジメント研究所  理事 箱守 栄一
最終更新日:
2013年05月14日

眠っているかもしれない美術品

貴社では美術品を所有・管理していませんか?

取引先などからビルの新築や会社創立といった機会にお祝いとして絵画をいただいたり、会社のオーナーやトップが絵画好きで購入したり、バブル期に値上がりを見込んだ資産運用の手段として銀行から資金を借入れて購入したりといった経緯で、美術品を所有している企業もあると思います。

そうした場合、総務部が美術品の管理を任されている企業がほとんどだと思います。

しかし美術品管理については前任者からリストを渡されただけの引継で、具体的にはどのように管理をすべきかインフォメーションがないケースも多いのではないでしょうか。美術品管理で良く目にする光景は「会社の書庫にほこりを被った絵画用保存箱(タトゥー)に収納したまま壁に立てかけられ、さらにはほかの箱を次々に隣り合わせ、絵画が入った箱が空箱を押しつぶしている」このような状況です。

現在、美術品管理についての知識やノウハウのない企業では、どこに相談したら良いのかお困りではないでしょうか。

取引のある画商が身近にいない場合、突然画廊に入るのは「相当敷居が高い」と思います。

日本国内では海外のオークション会社を含め、鑑定・評価のみのサービスを提供している機関はそう多くはありません。無論オークション会社は売買をすることになれば鑑定・評価のサービスを提供しています。

それでも相談できる機関が少ないため、「どこに相談したらよいか」困っている企業が数多くあるのではないかと思っています。 ここではその問題解決のヒントやノウハウを、芸術資源マネジメント研究所を通じ企業の総務部門の方に提供していきたいと考えています。

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著者プロフィール

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一般社団法人 芸術資源マネジメント研究所  理事
箱守 栄一

経歴
【1948年】
東京都で生まれその後仙台、松本、高松、東京で育つ。
【1970年】
立教大学経済学部経済学科卒業
東京海上火災保険株式会社(現東京海上日動火災保険株式会社)に入社。
2000年6月末まで海上保険業務部門、営業部門に従事し、25年にわたり美術展の保険引き受けを専門に担当するかたわら、1991年慶応義塾大学文学部で開講したアートマネジメント講座で講義をしたのをきっかけに美術品のリスクマネジメントをより深く考察し現在に至る。
【2000年】
慶應義塾大学大学院でアートのリスクマネジメントについて春学期非常勤講師を現在に至るまで務める
【2011年】
美術品の国家補償制度創設にかかわり、創設後美術品の政府補償制度部会委員に就任。
【2012年】
東京海上日動火災保険株式会社定年退職後、一般社団法人芸術資源マネジメント研究所設立理事に就任。

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