労働基準法、「新しい働き方」に対応した改正を 報告書のポイントは?
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2023年10月16日
厚生労働省の有識者会議である「新しい時代の働き方に関する研究会」は10月13日、労働基準法の改正を求める報告書をまとめた。
「働き方、社会情勢の変化に合わせた労働基準法に」
労働時間などの最低基準を定めた労働基準法は、同じ時間・場所で画一的に働く集団を想定している。
一方で、テレワークや副業、フリーランスなど、働き方や働く場所は多様化している。これに伴う労働時間の把握・管理や長時間労働の抑制対策、医師による面接指導や健康診断といった対応は、これまで企業が個別に進めてきた。
こうした点について、報告書は「多様性を生かし、主体的なキャリア形成が可能となるような環境を整備することが重要」と指摘し、変化を続ける働き方や社会情勢に合わせた同法の方向性をまとめた。
「労働者」「事業」「事業場」 労基法の基本的概念変更も求める
報告書では、労働基準法を新たな時代の変化に合わせた法制度にするため、雇用形態の違いなどにかかわらずあらゆる働く人の健康と安全を「守る」ことを保障した上で、働く人の個別・多様化する働き方・キャリア形成の希望の実現を「支える」といった視点での配慮が求められるとしている。
さらに、報告書は労働基準法が度重なる制度改正で「複雑な内容となった面がある」とした上で、法制度が「守られる」といった観点で実効性あるものにするため、「労使ともに法制度の内容や必要性を十分に理解することが必要」と指摘した。
「経済社会の変化に応じて在り方を考えていくことが必要」
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