なぜ物流ドライバーは待ち時間に休憩できない? 2024年問題、物流施設側にできる取り組みとは
月刊総務 編集部
最終更新日:
2023年12月06日
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三井不動産(東京都)は12月5日、同社が運営する物流施設を利用するトラック運転手らを対象に顧客満足度調査を実施、結果を公表した。「物流の2024年問題」の対策検討を目的としたトラックドライバーへの調査は、同社では初の試みとなる。
トラック運転手は常に荷主からの入庫許可の連絡を待っている状態「休憩所なんて使っている場合じゃない」
調査結果からは、トラックドライバーの約8割が休憩所や喫煙所をほとんど使用しておらず、施設を使用する場合でも、約6割(55.3%)が「バース入庫までの時間がある場合」しか利用しないことが判明した。
上記のアンケート調査に合わせて行われた個別ヒアリングでは、「荷主からの入庫許可の連絡に遅れたくないので、待機場でもトラックは離れません」(MFLP市川塩浜II)という声も聞かれ、ドライバーが物流施設内で、常にバースへの入庫タイミングを気にしながら、時間に追われ、慌ただしく食事やトイレなどを済ませているという実態が明らかになった。
物流の2024年問題対策、ドライバーの困りごとをどのように解決する? 三井不動産の取り組み2つ
同社では、ドライバーが休憩施設を使えない背景には、いつ下りるかわからない入庫許可に備えているということと、「トイレ、休憩所、喫煙所などまでの案内が明確である場合」(22.3%)や、「入庫許可が出た場合にすぐに車に戻れる位置にいる場合」(8.9%)であれば施設を利用する、という回答も見られたことから、次のような施設改善を行っている。
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