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第3回:「シニア起業家の特徴」と「シニアが起業する分野」

2013年06月28日

こんにちは。当社は50〜60代という、定年前後での起業をソフトとハードの両輪で支援している会社です。

ソフト面においては起業・経営の事務をサポートしているほか、さらには事業拡大の支援もしているため、毎月100名規模の起業家交流会『銀座アントレ交流会』を開催し、交流・マッチングを行っております。
また、法律面、法令や官公庁への対応などを含む情報発信、経営のサポートもしています。
一方、ハード面においては、銀座と東京でレンタルオフィス『銀座アントレサロン』『東京アントレサロン』を4店舗運営し、現在約700社の起業家のみなさんに事務所としてご利用をいただいております。

このコラムでは50〜60代の方を中心とした起業の現状や、起業をする上でのポイント、注意点などをご案内していきたいと思います。

前回は「50代・60代の起業の違い」ということで、50代(定年前)と60代(定年後)では起業に対する考え方やその経緯が大きく異なるというお話しをいたしました。

今回は「シニア起業家の特徴」と「シニアが起業する分野」についてお話しします。


■シニア起業家の特徴

シニア起業家の特徴を、5つ挙げました。


 (1)1人で起業する人が多い
 (2)収入よりやりがい重視
 (3)事業拡大より事業の継続性を優先
 (4)ローリスクでの経営
 (5)人脈や経験を活かす


1つ目は人件費の負担を避けるため、人を雇わず自分ひとりで起業する方が多いです。自分の目の届く範囲で事業をしたいというお話をよく聞きます。

2つ目は儲けることを追求するのではなく、「やりがい」を重視し、ご自身の経験やアイデアを基に、"身の丈にあった起業"を目指している方が多いということです。

3つ目は「年齢に関係なく仕事がしたい。働けるうちは働きたい」という気持ちが強く、定年の無い起業を選んだことからも、無理のないスタイルで長く事業を継続することを前提で考えています。

4つ目は、在庫などをなるべく抱えずリスクを避け、売上を重視するよりも、生涯現役でやりがいある仕事を楽しむことを求める「ローリスク・ローリターン」のお仕事を考えている方が多いです。

最後に、サラリーマン時代の知識や経験を活かしたビジネスを手掛ける方が多いことです。

まとめると、50〜60代での起業する方に多い共通点は、やりがいを重視し、ローリスク・ローリターンで、知識や経験を活かしたい、社会に役立つ仕事がしたい、働けるうちは働きたいと考えていることです。


■どのような分野で起業するのか

50?60代の方で、もっとも多いのはご自身の経験や人脈を活かした分野での起業です。

例えば、前職の経験を活かし、クライアントに対する「コンサルタント」や「アドバイザー」の仕事をしたり、人脈を活かして「営業代行」や「顧問」をするなど、企業間を繋ぐ仕事をします。
Aさんはこの商品に強いとか、Bさんはこの業界にコネクションがあるなど、それまでのご経歴によって特徴があります。

以下の【表1】に具体的な事例をいくつか挙げたいと思います。


【表1】
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Gさんの場合は、前職でピアノ販売の会社に勤めていましたが、自分のやりたい仕事をするために、早期退職をし、50代で独立・起業しました。
それまでに培ってきた音楽に対する知識と経験を活かしてアーティストの育成とマネジメント、CDの原盤制作を行う会社を設立されました。

健康食品販売会社にお勤めだったYさんの場合は、健康食品販売会社での経験とノウハウを活かし、独立後、健康食品の製造、卸、小売をする会社を設立しました。
前職の販売会社での経験とノウハウを活かしてインターネットショップにて販売をしています。

その他、以下の様な場合もあります。
ある大手企業の人事部門にお勤めの方ですが、お勤め先が早期対象者を募って、多くの社員が一斉に辞めていくことになった時に、早期退職者の相談にのる仕事をされていました。
退職した後の健康保険はどうなるのか。年金はどうなるのか。さらには親の介護のことで困って相談してくる方も多くいらっしゃったとのことでした。
ご相談を親身になって受けているうちにどんどん詳しくなり、いつしかその方の"やりがい"を見つけ出すきっかけとなりました。

その方は、その後、勉強を始め資格を取り、ファイナンシャルプランナーとして起業されました。

50〜60代の方は、豊富な実務経験の中で、たくさんのノウハウ、スキル、情報、ネットワークをすでに獲得しています。だからこそ成功する要素も多く、結果として「やりがい」のあるお仕事ができているのではないでしょうか。


次回は「最近の起業動向」についてお話したいと思います。

片桐 実央
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