総務のトピックス

【労務トピックス】:

【労務】女性活躍推進法の成立に伴う企業の対応

2015-11-16 10:18

「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」の成立

女性が、職業生活において、その希望に応じて十分に能力を発揮し、活躍できる環境を整備するため、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(以下、「女性活躍推進法」という)」が制定され、平成28年4月1日から施行される。
女性活躍推進法は10年の時限立法であり、女性に対する採用、昇進等の機会の積極的な提供及びその活用と性別による固定的役割分担等を反映した職場慣行が及ぼす影響への配慮が行われること、職業生活と家庭生活との両立を図るために必要な環境の整備により、職業生活と家庭生活との円滑かつ継続的な両立を可能にすること、女性の職業生活と家庭生活との両立に関し、本人の意思が尊重されるべきことを目的としている。


立法に伴う事業主の義務

女性活躍推進法の成立に伴い、301人以上の労働者を雇用する事業主に対して、平成28年4月1日までに、以下のことを行わなければならない。なお、労働者が300人以下の事業主については努力義務の対象となっている。

(1)自社の女性の活躍状況の把握・課題分析
 (女性採用比率、勤続年数男女差、労働時間の状況、女性管理職比率等)
(2)活躍状況の把握・課題分析を踏まえた行動計画の策定・届出
 (数値目標、取組内容、実施時期、計画期間等を盛り込む)
(3)女性の活躍に関する情報公表

さらに、行動計画の届出を行い、女性の活躍推進に関する取り組みの実施状況が優良な企業については、都道府県労働局への申請により、厚生労働大臣の認定を受けることができるようになる。認定を受けた企業は、厚生労働大臣が定める認定マーク(マーク詳細は11月中に公表予定)を商品等に付し、付加価値をつけられるようになる。

また、女性活躍推進法の施行にさきがけて、女性の活躍推進に取り組む事業主を支援する助成金制度(女性活躍加速化助成金)が設立された。助成金には、300人以下の労働者を雇用する努力義務の対象である事業主が、先に述べた(2)、(3)に取り組んだ場合に受給できる助成金(加速化Aコース)と、数値目標を達成し、達成状況を公表した全ての事業主に対して支給される助成金(加速化Nコース)の2種類がある。支給額はいずれも30万円(1事業主1回限り)となっている。


女性活躍推進法の活用

とりわけ、301人以上の労働者を雇用する事業主にとっては、障害者雇用、高年齢者雇用に加えて取り組むべき課題が増え、求められる責務の増大が見込まれる。それを負担と捉えるのではなく、助成金制度や自社の情報公開の義務をうまく活用することで、優秀な人材の獲得や企業の差別化・イメージアップにつなげたいものである。


連載協力:税理士法人AKJパートナーズ
    ( http://www.akj-partners.com/