コラム

リスクマネジメント / メンタルヘルス / 中小企業のメンタルヘルス

中小企業のメンタルヘルス対策を考える〜0次・1次予防の実践へ
第5回:組織開発が最強のメンタルヘルス対策

2015年04月23日

こんにちは、健康経営コンサルタントの宮川浩一です。

今回は、0次予防の組織開発の具体的取り組みとしてアクションラーニングについてお話します。


現在、筆者は、生産性の向上や自律的な職場風土づくりを目的として、企業に対して問題解決プログラムを通じた業務改善指導も行っています。

プログラムの一つに問題解決と学習を実践するアクションラーニングという手法があります。
これは、前回ご紹介したSOC向上につながる職場の経験の要素が含まれるプログラムです。

アクションラーニングとは、現場での現実的な問題について検討し、その解決策を実践するというプロセスを通して学習効果を得ることです。

アクションラーニングでは、理論中心の講義に見られるような学習内容と現実問題とのかい離を解消し、経験を通して行動の変化を促すことを目指します。
アクションラーニングの要件は、現実的な問題とリンクしていること、試行錯誤の経験をさせること、そのプロセスについて反省・検証を行うこと、があげられます。


一般にアクションラーニングは、メンバーを選出してチーム編成し、具体的な経営課題に取り組む、というスタイルで行われます。

この中では、より複雑な問題にチーム自らが問題の特定と解決策の立案、提案、承認を経て計画・実行までのすべてを対応するものです。前回ご紹介したSOC向上につながる職場の経験として「仕事上の喜びや誇り」、「自由裁量度」、「仕事の複雑さ(複雑であるほど良い)」、「価値観の共有」等がありますが、これらを満たす取り組みと言えます。


このプログラムを推進するにはセッションをスムーズに進めるためのファシリテーターなどの役割が必要ですが、書籍などを通じて実践を積むことで、多少のスキルは必要ですが、誰でも取り組めるものです。(筆者は前職の会社員時代「GE式ワークアウト」や「アクションラーニング」、「ファシリテーション」等の書籍をもとに実践していました。)  
              
このように実際の問題解決に取り組むことで企業の生産性の向上やコスト削減等に貢献しながら職場風土を改善し、そこで働く人たちのSOCを向上させ、メンタルヘルス不調を発現させないようにしていくというものです。

もちろんこのような取り組みを通じて、企業業績や経営者自身のSOCも向上させ、自身のメンタルヘルス対策にも貢献するのです。


まさに人材や財政的に余裕のない中小企業にこそ、このようなプログラムなどを使った積極的な取り組みが必要と思われます。


次回、最終回は中小企業における健康経営の実現の意義についてお話したいと思います。

宮川 浩一
​​MENU