「効率化」で失った育成プロセスを取り戻せ! 総務が整備すべき「自ら考える」社員を育む環境とは
「効率化」という言葉が、職場のあちこちで聞かれるようになりました。会議は短く、やり取りはメールやチャットで、必要なことだけを共有する。限られた時間で成果を出すためには、仕事の進め方を見直すことは大切です。しかし、この流れは、職場から「会話」と「プロセスを共有する時間」を奪い、社員の成長を阻害する深刻なボトルネックを生んでいます。結果のみを共有する環境では、なぜその判断に至ったかの背景が見えず、人は育ちません。今回は、効率化の時代だからこそ見直したい、対話の真の価値と、人が考え、成長する職場を取り戻す方法について考えます。
「会話の消失」の実態:テキスト化の限界と対話の効果
ある総務担当者へのインタビューで、印象に残る言葉がありました。
「効率化、効率化といっているけれど、結局、会話がなくなっていると感じる」
その職場では、仕事のやり取りの多くがメールやチャットで行われ、隣や前の席にいる相手とも、基本的にはテキストで確認する。一見すると、このやり方は効率的に映ります。やり取りの記録も正確に残り、相手の貴重な時間を不必要に奪わずに済むという利点があるように思えるからです。とはいえ、そこに大きな違和感もあります。
ある日、若手社員から、担当者に質問のメールが届きました。文章としては丁寧に書かれており、質問内容には答えることができます。しかし、なぜ、その質問が出てきたのか、何に困っているのか、何を理解していて、何がわからないのかが、そのテキストだけでは見えなかったのです。
そこで担当者は、「メールだけではわからないので、一度打ち合わせをしましょう」と声を掛けました。最初、若手社員は少し戸惑ったようすだったそうです。普段、テキストでやり取りをすることに慣れていたため、わざわざ話すことに抵抗があったのでしょう。
しかし、実際に30分ほど会って話してみると、状況は大きく変わりました。最初の質問に答えていくうちに、「実はこれもわからなくて……」「この場合はどうなりますか?」「ついでに聞いてもいいですか」と、次々に質問が出てきたのです。メールだけでは出てこなかった疑問が、会話の中で自然に表に出てきました。さらに、その場にいた別の人からも質問が出て、関係者全体の理解が深まる時間になりました。若手社員は最後に、「すごくすっきりしました」と笑顔で話したといいます。
ここに、結果だけを共有する職場が失っているものがあります。
結果主義の落とし穴:職場が失っている「人が育つプロセス」
※掲載されている情報は記事公開時点のものです。最新の情報と異なる場合があります。
アクセスランキング
ダウンロード資料、アイテム
特別企画、サービス
-
【編集部厳選】総務1年生にオススメしたいコンテンツ20本
『月刊総務』編集部が、総務1年生やこの春久々に総務業務を担当する方にオススメのコンテンツを厳選。この機会に、総務実務の基本はもちろん、ビジネススキルや総務の考え方について学んでみませんか? -
総務のマニュアル
総務・バックオフィスの実務を実践的にサポートする「総務のマニュアル」シリーズ。ビジネストレンドを押さえた内容で、いま総務が知っておきたいポイントを具体的に解説していきます。 -
多様な働き方に対応する 社内コミュニケーション術
リモートワーク、ABWなど働き方の多様化がさらに広がっています。対面のコミュニケーションが減っている中においても、コミュニケーションを活性化するために、どうしていくべきでしょうか。 -
テレワークを実現するペーパーレス化と文書管理のポイント
ハイブリッドワークの需要が高まったものの、総務・経理などの管理部門では、請求書や契約書など書類のデジタル化に対応できず、出社を余儀なくされた方も多いのではないでしょうか。 -
総務辞典
総務辞典とは、どなたでもご利用いただける、総務業務に関する一般知識、関連法令や実務ノウハウなど総務に関する用語辞典です。 -
無料オンラインセミナーのご案内
月刊総務が開く、無料オンラインセミナーの予定はこちらからご確認ください。さまざまな企業と共催し、より専門的な知識を幅広いテーマで発信。総務の皆様の情報収集にお役立てください。 -
『月刊総務』調査
『月刊総務』では、不定期にアンケート調査を実施し、その結果を公開しています。全国の総務パーソンがどのように業務に対応しているのか、何を感じているのか、総務の現状を確認してみましょう。 -
YouTube 月刊総務チャンネル
『月刊総務』公式YouTubeチャンネルです! 「働き方」「戦略総務」などのテーマについて、数分で気軽にキャッチできる情報を発信していきます。ぜひ、チャンネル登録をお願いします! -
メンタル不調者が増える6月前にチェックしておきたい10本
ゴールデンウイークが明け、退職代行サービスの利用者が急増しているようです。新卒・若手社員の早期離職が深刻化し、五(六)月病が話題になっています。気象病と仕事のストレスが重なる6月に向け、メンタルヘルス対策を紹介します。 -
業務効率化&コスト削減 購買プラットフォーム
オフィス用品に関する困りごとを解決し、業務効率化とコスト削減を実現いたします。Kobuyは、一貫堂が提携するパートナーサプライヤに加え、お客様ご希望のサプライヤ商品・サービスを一元管理できるオフィス用品一括購買システムです。