増える企業の奨学金返済支援 Fusic、短時間正社員も対象に最大10年・240万円手当支給
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Fusic(福岡県福岡市)が3月18日、奨学金返済制度を新設することを発表。短時間正社員を含む入社10年以内の正社員を対象に、最大240万円まで支給する。
最長で10年間・240万円を毎月補助手当として支給のほか、学びの支援を充実
4月から導入する同社の「奨学金返済支援」制度は、新卒入社社員かつ入社から10年以内の正社員および短時間正社員が対象。最長10年間、総額で最大240万円を、奨学金返済補助手当として毎月の給与で支給する。日本学生支援機構の奨学金以外に、地方公共団体、大学や民間企業など奨学金貸与機関が貸与する学資金も含まれる。
ウェブシステムやスマートフォンアプリなど開発を手掛ける同社では、次のような仕組みで社員の経済的・心理的な不安を軽減し、安心して働ける環境を提供する。
資格取得に向けた支援
社員のキャリアアップに向けた継続的な学びをサポートするため、資格取得にかかる受験費用サポートや一部資格に合格時の祝い金を支給する。
学びやスキルアップへの支援
能力向上のために必要な書籍を自由に購入できる「書籍購入支援」や、エンジニアが新技術に挑戦する際に必要なデバイスなどの購入費用を負担する「わくわく費用」などを導入している。
なお同社では、入社3年以内の離職率0%(2023年6月期実績)を達成している。
背景には奨学金利用者の増加 自治体による補助事業も
日本学生支援機構によると、高等教育機関の学生などのうち、約3人に1人(32.6%)が同機構の奨学金を利用。全国で1400社以上が、企業の奨学金返済支援(代理支援)制度を利用している(2023年12月末時点)。
社員の奨学金支援制度を新設する企業は増えている。九州電力(福岡県福岡市)は3月、技術系人材採用に向け、2025年度に新卒として入社する大学院・大学・高専卒を対象に導入することを発表、最長7年間で最大126万円まで肩代わりする。
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