上司と部下の信頼回復は「謝罪」で終わらない? 約3割が直面する関係悪化を立て直す4プロセス

月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2026年09月15日

株式会社パーソル総合研究所(東京都江東区)と九州大学大学院(池田浩研究室)は、職場における上司と部下の信頼の揺らぎ(低下)の実態とメカニズム、さらに修復プロセスを明らかにするため、「信頼の揺らぎと修復のメカニズムに関する研究」を実施し、9月4日に結果を発表した。本調査は、両組織が前回公表した「上司と部下の信頼関係に関する研究」(前回リリース「上司と部下の信頼関係、52.4%は部下の片思い」)に続く第2弾となる。

働き方やコミュニケーション手段の多様化により、職場における「信頼」は一度築けば維持されるものではなく、日々の出来事によって揺らぎ、修復されながら変化する“動的な関係”であると両組織は定義付けており、調査の結果、上司(リーダー)、部下(メンバー)ともに約3人に1人が直近3か月以内に信頼の揺らぎを経験していることが確認された。さらに、リーダーとメンバーでは信頼を判断する基準そのものが異なるほか、信頼の修復は一度の「謝罪」で終わらず、「理解」「納得」「安心」「再期待」という4つのプロセスを経て進み、その進み方によっては信頼関係の再形成や強化にもつながることが明らかになった。

職場の信頼低下は約3割が経験 立場による評価基準と反応の違いが判明

職場において、上司(リーダー)と部下(メンバー)の約3人に1人が直近3か月以内に相手への「信頼低下」を経験していることが両組織の調査で判明した。過去3か月以内に信頼が揺らぐ出来事を経験した割合はリーダーで33.3%、メンバーで34.7%に上り、信頼の揺らぎは多くの職場で日常的に生じている現象と両組織は分析している。

信頼を判断する基準は立場によって異なる。リーダーは「報連相がない」「約束を守らない」といった業務遂行の適切性を重視する傾向がある。一方、メンバーは「嘘やごまかし」「指示があいまい」などのほか、ハラスメントをはじめとする不誠実な姿勢を問題視しており、自身との「かかわり方」を重視していることがうかがえる。

信頼低下時の対応にも違いが見られる。リーダーは監視行動を強めつつも、関係の立て直しに向けた働き掛けを行う傾向があるという。対照的にメンバーは距離化や沈黙といった回避的反応を示すため、不満や不信感が表面化しないまま関係が悪化する懸念があると両組織は指摘している。

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