86%が「売り上げを支える」と実感も……バックオフィスが直面する「属人化」約9割のリアル

月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2026年08月19日
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株式会社アイル(大阪市北区、東京都港区)は8月18日、全国の就業者を対象に実施した「バックオフィス業務実態調査」の結果を発表した。

同社では、経理や人事、総務などをイメージされがちなバックオフィスを「企業とその商いを後方から支える業務全般と、そこで働く人々」として着目。販売・在庫管理など売り上げにかかわるバックオフィス業務従事者を対象とした調査を実施した。

調査の結果、日本の就業者の約6人に1人が何らかのバックオフィス業務に従事しており、約8割(78.7%)が複数の業務を兼務していることが判明した。また、日常業務の8割以上が社内対応であると回答した人は半数以上に上った。一方で87.2%が業務の「属人化」を実感しており、75.0%が「担当者不在時には企業活動に影響が出る」と回答するなど、深刻な課題感が浮き彫りになった。

日本の就業者の約6人に1人がバックオフィス業務に従事

全国の就業者4404人を対象にスクリーニング調査を実施した結果、722人(16.4%)が売上管理・在庫管理・発注管理などの「バックオフィス業務」に従事していると回答した。

企業のフロント部門を支える存在として認識されることが多いバックオフィスだが、本調査から、就業者のおよそ6人に1人がバックオフィス業務を担っていることが明らかになった。

調査企業の考えるバックオフィス業務についての図
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データ入力から請求管理まで、約8割が複数業務を兼務

バックオフィス業務について、「データ入力(38.5%)」が最も多く、次いで「営業事務(33.6%)」「在庫管理(32.2%)」「売上管理(30.3%)」「請求管理(30.2%)」「受発注管理(28.8%)」という結果となった。

また、78.7%が複数業務を兼務していることも明らかになった。データ入力にとどまらず、受発注や在庫管理、売上管理、請求管理など、企業活動を支える幅広い業務を一人で担う担当者が多いことから、同社ではバックオフィス担当者を「複数の役割を担いながら企業活動を支える存在」と位置付けている。

複数業務を兼務している人の割合を表した図
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日常業務の8割以上が社内対応 電話やメールが最多も、紙やFAXも根強く残る

自身の業務の中で社内対応が10割と答えた人は18.4%、次いで9割が17.7%、8割が16.5%となり、半数以上の52.6%の人が業務時間の8割以上を社内対応に充てていることがわかった。

日常的な業務の中では、「電話・メール対応(58.9%)」「書類作成(50.1%)」「Officeソフトへのデータ入力(47.4%)」が上位。1日で最も時間を使う業務は、「専用システムへのデータ入力(16.2%)」「Officeソフトへのデータ入力(13.8%)」「Excel・CSV加工(12.1%)」と、データの入力や加工業務が中心となっていることがわかった。

また、利用ツールでは「メール(61.3%)」「表計算ソフト(60.5%)」に加え、「紙(48.0%)」「FAX(35.4%)」も依然として多く利用されている現状が見受けられた。

社内対応の割合と日常業務におけるツールについての図
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87%が業務の属人化を実感 バックオフィスの停止は企業活動全体に影響

バックオフィス業務の属人化についての設問に対して、「特定の担当者しか分からない業務がある」と回答した人は87.2%となった。また、59.4%が「現在担当している業務の引き継ぎは難しい」と回答しており、バックオフィス業務の属人化が進んでいることが明らかとなった。

担当者が不在になった場合の影響については、「顧客対応の遅延(33.6%)」「データの保管場所が分からない(29.8%)」「在庫状況が分からない(27.9%)」などの回答があった。

さらに、75.0%が「バックオフィス業務が停止すると企業活動に影響がある」と回答していることから、同調査では、バックオフィス業務が企業活動を支える重要な基盤であるとの見方を示した。

業務の属人化に関する回答
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約9割が「バックオフィスは売り上げを支える」と認識 感謝や正確さがやりがいに

バックオフィス業務を「売り上げを支える仕事」だと捉えているか尋ねた設問では、86%が「思う」と回答した。

業務におけるやりがいとしては、「ミスなく回せた時(40%)」が最多を占め、次いで「感謝された時(30.3%)」「現場に頼られること(28.4%)」「業務改善できた時(27.4%)」「売上を止めないこと(26.1%)」と続いている。

これらの回答結果から同社は、多くの担当者が、企業活動の基盤を支える自らの役割に対し、高い責任感とやりがいを持って日々の業務に臨んでいると分析した。

企業活動への貢献度とやりがいについての回答
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同社システムソリューション事業部長の坂東哲也氏は今回の調査結果について、約6人に1人が従事し多くが兼務を抱えるバックオフィス業務は、経営を支える重要組織であり経営層も現場の実情に注目すべきだと述べた。

また、約9割が悩む業務の「属人化」については、常態化したフローを社内のみで改善するのが難しい場合、外部のコンサルタントやシステムベンダーへの相談が解決の一歩になると指摘した。

その上で、86%の担当者が「売り上げを支える仕事」と誇りを持って取り組んでいる点に希望を示し、現場の思いが経営層や組織全体に伝わることで業務改革の価値が認知され、一人ひとりの可能性を広げる環境を目指せるのではないかと総括した。

本調査は2026年6月に、対象業務※の担当587人を対象に、インターネット上で調査したもの。

調査の詳細は同社の公式リリース(PR TIMES)で確認できる。

※対象業務(複数回答可):売上管理、在庫管理、受発注管理、出荷管理、納期管理、請求管理、仕入管理、営業事務、商品管理、店舗運営管理、EC運営、マスタ管理、データ入力、伝票処理

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