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早いもので、2025年も残りわずかとなりました。今年の年末年始休暇は例年より長く、9連休という方も多いかもしれません。そこで「月刊総務オンライン」編集部では、この年末年始休暇に「読書」によるインプットを提案。今回は14人の方に、ご自身の愛読書の中から総務担当者におすすめの書籍を教えていただきました。加えて、月刊総務代表の豊田も1冊厳選してご紹介します。
バイブルとなるような本から、日々の業務に役立つ実用書まで、幅広いラインアップがそろいました。少しでも気になる書籍があれば、年末年始を自宅でゆっくり過ごす予定の方はもちろん、帰省や旅行の移動中など、時間が空いたときに読んでみてはいかがでしょうか? あなたにとっての「神本」が見つかるかもしれません。
01 細谷 功 著『具体と抽象』

その議論はなぜ永遠にかみ合わない? その言葉はなぜ伝わらない? 人と人がわかり合えない理由を「具体と抽象」という視点から考え、「具体=わかりやすさ」の弊害に着目。自分には「見えていない」ことがあることを知り、それを「見ようとする」ことの大切さを説いた一冊。
【発行】dZERO
【推薦者】富士フイルムソフトウエア株式会社 経営企画グループ 課長 遠藤 憲利さん

30歳代半ば、同僚との会話で「コンセプチュアルスキル」という言葉を耳にしたことがきっかけで、本書を手に取りました。総務という立場で、多様なステークホルダーと協働する中で、自分のパフォーマンスを高めたいと考えたからです。
読んで最もふに落ちたのは、「議論のズレは抽象度の違いから生まれる」という理論でした。これを知った瞬間、過去のコミュニケーションで感じていた違和感の正体がクリアになったのです。それ以来、議論がかみ合わないときには「抽象度のズレ」を意識するようになり、前提条件の食い違いに早く気付いて軌道修正できるようになりました。
この視点は、理論として学ぶ機会がなかった方にとっても、コミュニケーションを伴う仕事では非常に有効なヒントになります。特に、さまざまな価値観や専門性を持つ人々と協働する総務やプロジェクトマネジメントの現場では、必要な知識だと感じますし、単なる抽象論ではなく具体と抽象を行き来する思考法を身に付けることで、議論の質が劇的に変わる ―― それが本書の最大の価値だと思います。02 『櫻井翔の建築を巡る旅。【現代建築編】』

『Casa BRUTUS』の人気連載「櫻井翔のケンチクを学ぶ旅。」が書籍化。嵐の櫻井翔さんが2010年から15年にわたり、150か所以上の建築を巡り、安藤忠雄氏、隈研吾氏ら日本を代表する建築家たちと対談してきた軌跡を、現代建築に焦点を当て、建築家ごとに再構成して収録。
【編集】Casa BRUTUS編集部 【発行】マガジンハウス
【推薦者】グリーホールディングス株式会社 総務部・シニアマネージャー 野長 兄一さん

テレビで櫻井翔さんが本書を紹介しているのを見て、手に取りました。実際に仕事でご一緒した建築家の方々も紹介されており、読み進める中で、個人的にもうれしい気持ちになりました。
そうした背景もあり、本書を通して、自分の中でこれまで曖昧だった「建築家」と「デザイナー」の違いを整理することができました。デザイナーは施主の要件を形にするプロであり、建築家は施主の思いを、社会や歴史といったより広い視点から具現化するプロなのだと感じました。この違いを意識するようになったことで、経営・コスト・使い勝手が優先されるオフィス空間においては、デザイナーの柔軟性が非常にありがたいということを、施主の立場からあらためて認識しました。
その一方で、施主の思いを具現化する建築家と仕事をする際には、より多くのコミュニケーションを重ねながら、ともに空間をつくっていく姿勢が重要なのだとも感じました。こうした気付きを与えてくれる点で、本書は単なる建築本にとどまりません。櫻井翔さんの対話と考察が収録されており、建築になじみのない方でも自然に読み進めることができます。そのため、これから空間設計にかかわる施主の立場の方にとって、「思いをどう伝えれば形になるのか」を考える上で、多くのヒントを得られる一冊だと思います。
03 仲山 進也 著『アオアシに学ぶ「考える葦」の育ち方 カオスな環境に強い「頭のよさ」とは』

人気サッカー漫画『アオアシ』を題材に、「自ら考え動く」自律の重要性を説くビジネス書。主人公・アシトがJリーグ下部組織で挫折しつつも成長する過程を分析し、「知らないことは見えない」「自分の行動を言語化する」といった普遍的なセオリーや思考法を、漫画のシーンを事例にしながらビジネスシーンでも活用できる具体的なヒントとして解説。
【発行】小学館
【推薦者】合同会社DMM.com 組織管理本部 総務部長 兼 合同会社EXNOA 組織管理本部 業務支援部長 高橋 応和さん

AIの台頭やVUCA、BANIといった激しい変化と予測不能な時代において、メンバーとの共通言語を築き、コミュニケーションの質を高める洞察を得たく、拝読しました。
特に感銘を受けたのは、逆境を「それはちょうどいい」とポジティブなチャンスとして捉える視点です。
バックオフィスは「間違えないことが当然」とされがちなため、ポジティブな理解への転換が苦手な方も多いでしょう。しかし、「人は間違える生き物」だからこそ、大切なのは「前向きに事実を振り返る」ことです。私は、このワードを率先して活用し、考えを前向きに切り替えるきっかけにしています。
また、ビジネス環境とサッカーの試合運びの共通点が言語化されていたことで、個人的な理解が深まり、具体的な行動変化につながっています。この内容は、どのレイヤーの方にも重要な示唆があり、全ての方におすすめしたい一冊です。
04 中川 邦夫 著『問題解決の全体観[上][下]』
05 中川 邦夫 著『ドキュメント・コミュニケーションの全体観[上][下]』
![04 中川 邦夫 著『問題解決の全体観[上][下]』、05 中川 邦夫 著『ドキュメント・コミュニケーションの全体観[上][下]』](https://www.g-soumu.com/uploads/2025/12/18/UzKfHxSm6RTtoM5LogBYucLWty27WvCr11HUWN6G.jpg)
元マッキンゼー社パートナーで、若手コンサルタントの教育も手掛けた著者による問題解決書の決定版。25年間、実戦で磨き続けた「問題解決の全体観」を4年間に及ぶ執筆で詳説。「ハード思考編」と「ソフト思考編」の上下巻で構成され、上巻は問題解決に必要な「ハード的思考」の全容を、下巻は問題解決に必要な「ソフト的思考」の全容を紹介。
『問題解決の全体観』に続く『ドキュメント・コミュニケーションの全体観』は「原則と手順」と「技法と試合運び」の上下巻で構成されている。会社で大量に使われているドキュメント(提案書・報告書・会議資料)を「より効果的に」「より効率的に」制作して、作り手・読み手双方の生産性を大幅に改善する方法論を解説。
【編集・発行】コンテンツ・ファクトリー
【推薦者】SAS Institute Japan株式会社 コーポレートサービス本部 コーポレートサービス本部長 黒田 綾子さん

前職で、ファシリティマネジメント経験のない人事のプロだった上司から、本シリーズ全4冊をいただきました。その方のおかげで、多くのビジネススキルを学ぶ機会を得られました。
書籍のタイトル通り、「物事を全体的に捉える視点」が身に付き、問題解決の提案や他者への説得能力が格段に向上したと感じています。考え方だけでなく、プレゼン資料のまとめ方など、実用的な技法も学べる点が魅力です。
転職後、会社の上層部へ説明や提案をする機会が増えましたが、このスキルのおかげで恐れずに対応できています。『7つの習慣』と並び、キャリアアップした今も繰り返し手に取る唯一の書籍です。
総務に携わる方々は、定性的なホスピタリティマインドに優れる半面、論理的思考やデータに基づいたアプローチが苦手な方もいらっしゃいます。ホスピタリティーに論理的なスキルが加われば、総務パーソンとしてのレベルが数段上がるでしょう。
【推薦者】パーソルキャリア株式会社 戦略総務部 ファシリティグループ 今泉 創さん

総務の交流会で『ドキュメント・コミュニケーションの全体観』をすすめられ、経営提案や社内コミュニケーションに悩んでいたため、学び直しをしたいと思い手に取りました。
本書は、ビジネス資料の構造が短時間で体系的に学べる「神本」です。資料を作成する前に一読すれば、クオリティーが間違いなく向上します。
普段無意識に行っていることもわかりやすく言語化されており、新卒はもちろん、30歳代以降のビジネスパーソンの学び直しにも非常に役立つ内容です。
今後はAIで資料作成が容易になりますが、そのよしあしを判断するのは人間の役割です。この本を読むことで、資料の明確な判断基準を持てるようになります。簡単に資料が作れる時代が来るからこそ、判断力を養うために読んでほしい一冊です。
06 ジェイソン・フリード /デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン 著『NO HARD WORK! ―無駄ゼロで結果を出すぼくらの働き方―』

オフィスでの深夜残業、終わりのない会議、日曜午後の仕事メール、チャットの応酬……。本気で成果を出したいなら、そんなものはみんないらない! 世界各国で支持され続けるソフトウエア開発会社の37signalsの経営者コンビが語る、シンプルで超真っ当な仕事論。
【訳者】久保 美代子 【発行】早川書房
【推薦者】ソフトバンクグループ株式会社 総務部・シニアマネージャー 宇高 英さん

組織と個人の働き方について考えている知人に、本書をおすすめしたのをきっかけに自身でも久々に手に取りました。
本書にある「仕事中毒は伝染病だ」という言葉から、自身の働き方を深く考えさせられました。「自分は長時間働きたいが、周囲には強いない」という考えが独善的だったかもしれません。
良い組織と働き方の環境をつくるには、組織と個人の両面から考える必要がありますが、リーダーシップを持って、健全で穏やかであろうとする不断の努力が、会社を良くするサイクルを生むと自戒しています。
本書は、現状の働き方を大上段から見直す話ではありませんし、37signalsの働き方を全て採用する必要もありません。サクサク気楽に読める本なので、箴言 集のように、自分に合う言葉を1つ、2つピックアップし、新年からの仕事に生かしていただければ幸いです。
07 野田 智義/金井 壽宏 著『リーダーシップの旅 見えないものを見る』(光文社新書)

社長になろうと思って社長になった人はいても、リーダーになろうと思ってリーダーになった人はいない。リーダーは自らの行動の中で、結果としてリーダーになる。初めからフォロワーがいるわけではなく、「結果としてリーダーになる」プロセスにおいて、フォロワーが現れる。リーダーシップは、本を読んで習得するものでも、誰かから教わるものでもない。それは私たち一人ひとりが、自分の生き方の中に発見するものだ。リーダーシップは誰の前にも広がっている。何かを見たいという気持ちがあれば、可能性は無限に膨らむ。自らが選択し行動することで、人は結果としてリーダーと呼ばれるのだ。
【発行】光文社
【推薦者】株式会社SHIFT コーポレート人事統括部 総務部長兼秘書室長 坂本 俊一さん

自分が良いと感じたこと、周囲も良いと思ったことをどう実現するか。一人では成し得ないことを成すにはどうすべきか悩んでいたときに本書を手に取りました。
このような思いを抱えているのは自分だけではない、ときちんと整理され、言語化されていることに大きな安心感を覚えました。
何かを胸に秘めたまま、最初の一歩を踏み出せずにいる人におすすめしたい一冊です。あなたのその思いは、世の中を変える「芽」であり、それを育てられるのは自分自身しかいません。そして、その人にしか見えない「丘の向こうの景色」が存在します。
誰もがその道を通り、悩みながら一歩を踏み出してきたことを本書は教えてくれます。そう思えば、きっとあなたも最初の一歩を踏み出せるはずです。
08 P.F.ドラッカー 著『経営の真髄[上][下]知識社会のマネジメント』
![08 P.F.ドラッカー 著『経営の真髄[上][下]知識社会のマネジメント』](https://www.g-soumu.com/uploads/2025/12/11/9nA5lJgs8g70nwr3i5T3gzwzIy5OrlUJPVH01Gho.jpg)
「知識」が経済の主役にある時代、知識労働者の生産性をいかにして上げるか ――。名著『マネジメント』を知識社会のマネジメントとして編集。上巻には『ビジョナリー・カンパニー』の著者ジム・コリンズ氏渾身 の序文を収録。下巻では知識労働者の生産性を最大化する組織のマネジメントとはどのようなものかを説く。
【編集】ジョゼフ・A・マチャレロ 【訳者】上田 惇生 【発行】ダイヤモンド社
【推薦者】サンスター株式会社 総務部、法務・リスク管理部 部長 大場 英樹さん

会社の顧問の寄贈本コーナーで、部門長になりたての頃、マネジメントや経営課題の解決に悩んでいた私は、この一冊に衝撃を受けました。
最初は壮大なタイトルに驚きましたが、読み進めるうちにまさに「経営の真髄」だと確信しました。特に心に残る教えが2点あります。
1つは、「陳腐化したものの廃棄抜きに新しいことに取り組む戦略計画は、いかなる成果も生み出さない」ということ。多岐にわたる総務業務において、常に見直しが必要だと警告された気がしました。もう1つは、「自らが社会に与える影響については責任がある。その責任を果たさなかった者に社会は高い代償を払わせる」ということです。利益だけでなく、企業活動に伴う責任を常に意識する重要性を痛感しました。
新社会人から経営者、そして総務パーソンまで、あらゆる層に最良の一冊です。気に入ったフレーズを覚えておけば、説得力が増すので、読んでおいて損のない本です。
09 阪 智香/水口 剛 著『サステナビリティ基準がわかる』(日経文庫)

世界の脱炭素の潮流やコーポレートガバナンス・コードの改訂により、企業のサステナビリティ(持続可能性)情報開示の重要性が増している。財務情報だけでは企業の将来性を示すには不十分とされ、投資家は「社会的責務」も注視している。この状況を受け、IFRS財団がISSBを、日本ではSSBJを設立し、独自の開示基準策定が進められている。本書では、2025年3月に公表された日本のサステナビリティ開示基準を基に、その主要なポイントを専門家が解説する。
【発行】日本経済新聞出版
【推薦者】都築電気株式会社 総務部 第二総務課長 坂口 隼一さん

サステナビリティ開示基準が求める内容は多岐にわたるため、その基準がなぜできたのか、設立の歴史や背景を含めコンパクトにまとまっている本書を、基礎知識の習得のために購入しました。
本書のおかげで、サステナビリティ関連の基礎知識と背景を一定程度理解できました。また、掲載されている他社事例も大変参考になります。
本書は、このテーマ特有の多数の略称が冒頭に「必修用語一覧」としてまとめられており、読み進める中で不明点が出ても、すぐに振り返り、確認しやすい仕様になっています。
新書サイズで、通勤途中や休暇時に通読しやすい点も魅力です。サステナビリティの基礎知識を効率良く学びたい方におすすめします。
10『これですべてがわかるIPOの実務〈第6版〉―上級IPO・内部統制実務士資格公式テキスト』

高度な職務能力習得を目指す上級IPO実務士資格試験の公式テキストで、基礎から応用まで学べて実務にも有用な一冊。監査法人や金融機関において第一線で活躍する執筆陣が、資本政策、コーポレートガバナンス、経営管理体制整備、申請書類作成など、IPO実務のポイントを体系的に整理し、実践的に解説。
【編集】一般社団法人日本経営調査士協会 【発行】中央経済社
【推薦者】デジタルグリッド株式会社 コーポレート部 執行役員 加藤 荒太さん

前職でIPO準備会社の支援を始めた際、体系的に学ぶため、上級IPO実務士試験の公式テキストである本書を手に取りました。掲載情報の幅広さが魅力的でした。
現職でIPO準備を進める中、特にN-2期では、全体像の把握や監査法人からの指摘内容の理解に苦しむことが多くありました。その際、本書を辞書的に使うことで、対応すべき事項の見通しがつき、大変重宝しました。結果、今年(2025年)4月に無事、東証グロース市場への上場を果たせました。
IPO準備会社では、限定されたバックオフィス人員で広範な事項に対応せねばなりません。本書は、特定の専門家だけでなく、万能な総務として対応できる知識を身に付けるための第一歩として極めて有用です。
そのため、IPO準備会社のバックオフィスに携わる方には、まず手に取っていただきたい必携の一冊としておすすめします。
11 花田 愛 著『「行きたくなる」オフィス 集う場のデザイン』

場所を固定しない働き方が広がる今、それでも「行きたくなる」オフィスとは? 新たな価値を創造するために人が集い、課題に取り組むためには、どのような環境が求められているか。グループワーク、コミュニケーションを活性化させる環境デザインの要件をユニークなイラスト、図版とともに解説。
【発行】彰国社
【推薦者】パナソニック コネクト株式会社 人事総務本部 総務部 熊谷 隆之さん

ABWを取り入れたオフィスリニューアルで、アイデアが発散し、集約に苦労していました。オフィスの全体的な価値を整理し、自社が提供すべき価値を定める羅針盤となる情報を探していました。
本書にある、オフィスの価値を「どんな仕事がしたいか(交流/創造)」と「どう仕事をしたいか(機能面/心理面)」の軸で整理する考え方が、非常にしっくりきました。
この4つの要素のバランスを意識しながら、高機能空間とリラックス空間を配置するフロア構成のストーリーを構築できました。テーブルの形や隣との距離が利用者に与える影響の調査・分析も、什器選定の参考になりました。
オフィスリニューアルはおもしろい仕事ですが、最適なプランを絞り込むのは本当に大変です。事例集をまねるのではなく、オフィスの価値全体を見渡した上で、自社向けの戦略・ストーリーを描く必要があるときに、最新の調査に基づいた本書がとても役立ちました。
大規模リニューアルを控えている、悩める総務パーソンに特におすすめしたい一冊です。
12 ジム・クリフトン/ギャラップ 著『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 最新版 ストレングス・ファインダー2.0』

仕事や人生で成功するための「強み」を見つけ、それを「武器」として活用する戦略とヒントが詰まった大好評ベストセラーの最新版。自分の才能を最高の力として発揮できる場面、その生かし方を解説。本書は今後何十年にもわたり、あなたの才能を開花させるための指針となるはずだ。
【訳者】古屋 博子 【発行】日本経済新聞出版
【推薦者】江崎グリコ株式会社 グループ総務部 千葉 泰浩さん

先輩にすすめられ、今度は私が後輩にすすめているのが本書です。巻末のWebテストで自分の本当の強みを明確化し、それを生かす方法を教えてくれます。
テスト結果は、意識していた強みと異なり驚きましたが、過去を振り返ると、その強みが確かに成功に結び付いていました。
本書を読んでからは、自分の強みに意図的に注力することで、効率的に成果を出せるようになりました。また、弱い部分は他者の強みを生かす考えを取り入れたことで、チーム運営も改善しました。
この本の最大の価値は、自分では気付きにくいDNAレベルの強みを発見できる点にあります。本当の強みを意識して生かし合うことで、チーム全体の成果が最大化されます。これは、メンバーが最も輝く瞬間です(映画『スクール・オブ・ロック』で、個性豊かな学生たちがそれぞれの得意分野を発揮し、最高のライブをつくり上げるシーンに似ています)。
ぜひ、あなた自身の隠れた強みを発見し、仕事に生かしてください。
13 大野 耐一 著『トヨタ生産方式 脱規模の経営をめざして』

トヨタ生産方式を構築、実践した大野耐一氏による、生産管理と経営理念の世界的バイブル。ムダの徹底排除を核に、「ジャスト・イン・タイム」「自働化」「かんばん方式」を組み合わせた独自の生産システムを支える思想と仕組みを詳細に示す。トヨタのものづくりの精神を凝縮した名著。
【発行】ダイヤモンド社
【推薦者】株式会社ミスミグループ本社 人事・総務サービス室 GM補佐 木曽原 邦之さん

本書は社内研修の課題図書として購読しました。読む前は「ジャスト・イン・タイム」や「自働化」といった表面的な知識しかありませんでしたが、何度か読み返すことで、その知見は生産現場だけでなく管理部門の業務改善にも応用できると気付きました。
具体的には、生産ラインの「モノの流れ」を管理部門の「情報・データの流れ」と捉え、徹底的なムダ(問題点)の洗い出しを行います。そして、ボトルネックに対し「なぜなぜ分析」を適用し真の原因を見つけ出すことで、最も効果的な改善策を講じることが可能になります。
業務改善、効率化、生産性向上に取り組む全ての方にとって、本書の教えは効率的かつ効果的なアプローチを可能にすると考え、今回おすすめしたいと思いました。
14 水野 学 著『センスは知識からはじまる』

「くまモン」アートディレクションなどで話題の、日本を代表するデザイナー発「センスの教科書」。センスは生まれついたものではなく、あらゆる分野の知識を蓄積することで向上することを説く。顧客の嗜好 が多様化する時代、スキルよりもセンスを磨くことで、仕事を成功させるノウハウを紹介する。
【発行】朝日新聞出版
【推薦者】株式会社デンソー 総務部 刈谷総務人事室 働きがいサポート課 課長 都築 延枝さん

空間デザインを学んでいた頃、タイトルと帯に引かれて手に取ったこの本は、「センスは生まれつきの才能」というこれまでの思い込みを覆し、「知識の積み重ねで誰でも磨けるスキル」だと教えてくれました。
特に、「普通、つまり王道や流行を知ることがセンスの土台になる」という考え方に衝撃を受け、これまで感覚に頼っていたデザインや企画に論理的な裏付けができるようになり、自信を持てるようになりました。ひらめきは知識の掛け算から生まれるという視点も示され、すぐに実践できる具体的な方法が紹介されています。
この本は「センスを努力で育てられる」という確信と前向きな気持ちを与えてくれるため、企画力や提案力を高めたい方におすすめです。
15 遠藤 功 著『「カルチャー」を経営のど真ん中に据える』

「いつも誰かのせいにする」「上に物がいえない」 ――。変われない組織には共通点があった! 『現場力を鍛える』『見える化』の著者が、日本で初めて「組織の土壌である『組織風土』を根本から変えて、組織を劇的に強くする」最高の処方箋を一冊で完全解説!
【発行】東洋経済新報社
【推薦者】月刊総務代表 豊田 健一

遠藤功さんの書籍は以前から愛読しており、特に企業風土に興味があったため、この夏に新しく購入しました。
本書では、企業風土(全ての企業に必要な要素)と企業文化(その企業特有のもの)の違いが明確に説明されています。数年前から、総務の役割を「(働く場を)つくって、守って、(風土・文化を)整える」と提唱してきた私は、書籍の内容に深く共感し、自分の発信が正しかったと確信しました。
総務の最も重要な役割は、「企業らしさ=企業文化」を、働く場を通じて具体化することにあります。これは、激しい競争下における差別化戦略の一つです。
企業風土と企業文化を正しく理解することは、この役割を果たす上で非常に重要であり、総務担当者全てに読んでもらいたい原則が詰まった一冊です。
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