最低賃金50円引き上げ、物価高を受けて過去最高水準に 厚労省の審議会が目安を取りまとめ

月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2024年07月26日
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厚生労働省の中央最低賃金審議会は7月25日、2024年度の地域別最低賃金(時給)改定の目安について答申を取りまとめた。物価高を受けて、過去最大の50円アップ、現在の賃金から5.0%の引き上げとなる。

過去最高水準のA・B・Cランクで50円の引き上げ

各都道府県の引き上げ額の目安については、経済実態に合わせてAからCランクに分かれているが、3ランクすべてで引き上げ額の目安を50円とした。引き上げ率では5.0%となる(2023年度は4.5%)。なお、Aランクは6都府県、Bランクが28道府県、Cランクが13県となっている。

ランク 都道府県
A 埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪
B 北海道、宮城、福島、茨城、栃木、群馬、新潟、富山、石川、福井、山梨、長野、岐阜、静岡、三重、滋賀、京都、兵庫、奈良、和歌山、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、福岡
C 青森、岩手、秋田、山形、鳥取、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄
各都道府県に適用される目安のランク

仮に各都道府県で目安通りに賃金の引き上げが行われると、全国加重平均は現在の1004円から1054円になる。50円の上昇は、1978年度に目安制度が始まってからは最高の引き上げ額。

また、2023年度の改定では、最低賃金でトップはAランクの東京で1113円、最下位はCランクの岩手で893円となっており、仮に50円アップすると、東京は1163円、岩手は943円となる。

今後、今回の答申を参考にして各地方の最低賃金審議会で、調査や審議をして答申を行い、各都道府県の労働局長が地域別の最低賃金を決定する。

日本商工会議所や連合などがコメントを発表

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