現場ワーカーの福利厚生の利用率は4割強にとどまる 利用意欲を大きく下げる要因とは 民間調査
びねつ(沖縄県那覇市)は11月27日、法定外福利厚生制度に対する意識調査を行ったことを明かした。その結果、「福利厚生を1年間一度も利用していない」労働者が約4割いることが判明。制度が整備されていても、実際には使われていない背景や実態が浮かび上がった。
バックオフィスと現場、福利厚生制度の理解度と利用率に大きな差
調査では「勤務先の福利厚生制度をどの程度知っているか」という質問に対し、「知っている」と答えた割合は、デスクワークに従事する「オフィスワーカー」では6割超(64.2%)だったが、オフィス以外、主に現場を職場とする「現場ワーカー」では4割程度(43.3%)にとどまった。
また、過去1年間で福利厚生を「一度も使っていない」と答えたオフィスワーカーは3割程度(32.9%)だったが、現場ワーカーでは4割強(46.5%)に上った。
過去1年で福利厚生を一度も利用しなかった人に理由を聞いたところ、オフィス・現場ともに最も多かったのは 「自分には関係ない内容が多い」(オフィス:43.1%、現場:43.4%)だった。2位以下の理由は、「利用条件がわかりにくい」(25.9%、20.8%)、「手続きや申請が面倒」(18.1%、20.1%)、「時間が合わない」(17.2%、20.1%)、「制度の存在を知らない」(15.5%、18.9%)、「興味がない」(10.3%、 11.3%)。
この結果から、働き方にかかわらず、福利厚生制度が整っていても「自分向けではない」と感じた場合、利用する意欲が大きく下がるという実態がうかがえる。
同社は、現場ワーカーの約半数が福利厚生を利用したことがなく、制度への理解、利用率ともにオフィスワーカーより低いという結果について言及。勤務地の変動やシフト勤務が多い現場ワーカーは制度の告知・情報に触れる機会自体が少なく、認知率が低いため利用していないケースが多いと分析する。また、企業は働き方に応じた情報提供や利用導線の改善が今後の課題だと指摘している。
福利厚生は従業員の「困りごと」に届く支援であるべき
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