過労死防止の「勤務間インターバル制度」、導入率はわずか6%

月刊総務 編集部
最終更新日:
2023年06月01日

厚生労働省は5月30日、「第24回過労死等防止対策推進協議会」を開催した。同省が「過労死等の防止のための対策に関する大綱」などで定める、過労死ゼロに向けた数値目標の進捗状況などについて確認した。

報告によると、週60時間以上働いている人の割合は9%前後で横ばいが続く一方、年次有給休暇の取得率は増加傾向にあった。勤務終了から次の出社までの間に一定時間以上の休息時間を設ける「勤務間インターバル」制度については、制度を知らないと回答した企業の割合は微増し、制度を導入した割合は5.8%にとどまった。

年次有給休暇の取得率は引き続き改善傾向、一方「勤務間インターバル」実施進まず

週労働時間40時間以上の雇用者のうち、週労働時間が60時間以上の雇用者の割合は2020年からほぼ横ばいで、2022年は8.9%だった。

年次有給休暇の取得率は、2021年は58.3%で、7年連続で増加した。

(左)週60時間以上の雇用者の割合の推移 /(右)年次有給休暇の取得率の推移(※画像クリックで拡大)

1日の勤務終了後、翌日の出社までの間に、一定時間以上の休息時間を設け、働く方の生活時間や睡眠時間を確保する「勤務間インターバル」制度については、「制度を知らない」と回答する企業割合が増加。一方で、同制度を導入した企業割合も増加した。

  • 「同制度を知らない」企業の割合:15.4%(2021年)→17.1%(2022年)
  • 「同制度を導入した」企業の割合:4.6%(2021年)→5.8%(2022年)

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