経産省、企業の「稼ぐ力」強化へ取締役会5原則を策定 上場企業の成長投資・中長期視点を促す
月刊総務オンライン編集部
最終更新日:
2025年05月02日

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経済産業省は4月30日、日本企業の「稼ぐ力」強化に向けた新たな方針として、「取締役会5原則」および「コーポレートガバナンスガイダンス(CGガイダンス)」を策定・公表した。主にTOPIX500構成企業を対象とし、企業価値の持続的向上に資する戦略的ガバナンスの構築を促す狙いがある。
中長期的な成長戦略の実行体制を
経済産業省は、2023年9月に発足した「『稼ぐ力』の強化に向けたコーポレートガバナンス研究会」の議論を基に、企業の中長期成長に向けた体制整備の在り方を検討してきた。
同省は、コーポレートガバナンス改革(CG改革)を通じて、企業が直面する複雑な外部環境を成長機会に転換することを目指している。第1回研究会の資料では、炭素中立社会の実現(GX)、デジタル社会の実現(DX)、経済安全保障といった社会課題の顕在化を背景に、イノベーションによる付加価値の創出と生産性の向上を通じて「稼ぐ力」を強化する必要性が示された。
さらに、研究会の検討では、「稼ぐ力」の強化に向けたコーポレートガバナンスの捉え方があらためて提示された。中長期目線での成長戦略の構築と実行を持続的かつ実効的に行うという観点から、企業は自社におけるコーポレートガバナンスの在り方について十分に議論し、一貫した考え方の下で体制や仕組みを検討することの重要性が強調された。

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